スキルデータでオポチュニティの先入観を減らす

原文「Skill Data: Reducing Bias in Career Opportunities


多くの居住者がいる大都市の真ん中に突然取り残された状況を想像してみてください。インターネットはありませんし、あなたは電話帳さえ持っていません。そして誰も知りません。

しかし、やるべき目標はあります。例えば、新製品を開発して販売するチームに参加するオポチュニティ(機会)を従業員に与えることです。それには適切な経験を持つデザイナーやプロダクトマネージャーが必要です。マーケティングを熟知した専門家、チェーン店とのつながりを持つセールス担当者、収益をトラッキングする財務担当者も必要です。

予測不可能で非効率的ではありますが、街を歩き、ひとつずつドアをノックしたり、コンビニで人に遭遇してみたりなどの活動は、チームメンバーを見つける方法の1つかもしれません。あなたは最終的に必要とするメンバーを集めることができるかもしれませんが、それはまるで徒歩でいける近所でメンバーを集めていることと同じです。最高の、輝かしい、最適な人材を集めることができるでしょうか?残念ながら、そういう人材を知ることはないでしょう。

同様の出来事が、大小の企業で毎日行われています。多くの場合、通常のルートを超えて、他のチームや部門に援助を求める必要があるリーダーやマネージャーは、口コミや人づての印象に頼って、新しい取り組みを開始したり、特別なプロジェクトに適切なスキルを持つ人を見つけようとしています。

人づてを頼っていると近しい状況しか見ることができません。つまり「近所」から離れて観ている訳ではないのです。ベストを尽くしたとしても、優れたチームを形成するために必要な可視性を得ることができません。認識しているかにかわらず、それは人々をキャリアオポチュニティに結びつけるプロセスに偏りが生じているということです。しかし良い方法があります。


スキルデータ


経営層/ビジネスリーダーの半数以上(53%)が、スキルの可視性の欠如が従業員の変革に対する最大の障壁であると述べています。


HRテクノロジストによると、学習の変革はいくつかの要因に依りますが、その中で最も重要なのはスキルデータといいます。『どの企業組織でもL&D部門の主な義務は、まずビジネス目標との関連性を維持するために従業員が能力開発する必要のあるスキルを特定することです。次に、そのスキルのギャップを埋めるために適切なプログラムを構築・展開する必要があります。』

スキルデータは、企業組織がスキル状況を評価するのに役立ちます。Degreedでは、貴社従業員が持つスキル、習熟度、現在学んでいるスキルを表すことができます。また、Degreedは従業員が継続的に学習できるようにデザインされているため、能力開発を継続的に行うことができます。


スキルデータの採用


では、先入観を減らすように設計された方法で企業がスキルデータを採用し、その情報を使用して、より公平な社内キャリアモビリティを実現するとどうなるでしょうか?

先ほどの街に取り残された例を念頭に入れながら、アドホックなビジネスチームを徒歩で集めるという状況について考えてみてください。もし今、あなたが電話帳とインターネットを持っていれば、電話をかけ、数秒で街を越えて誰にでも連絡することができます。

また、街の全居住者リスト、各居住者が持つ上位5つのスキルデータがあると想像してみましょう。さらに居住者が持つ認定情報や先週学んだ内容を知っているとしましょう。あなたは彼らの興味が何であるか、彼らが何を気にかけているか、そして彼らの目標が何であるかを知ることができます。

そして必要になった時にすぐに必要な人に連絡できるようになります。それがスキルデータを開放するということです。


先入観を減らす


正確なデータを使わないシステムでは、人づてや口コミに依存してしまいます。重要であるが客観的ではない情報を使う傾向があるため、先入観が影響しがちです。


賢く使うとスキルデータは社内モビリティの取り組みから先入観を排除できます。従業員について不確かな情報に頼ったり、従業員がどのような仕事ができるかを理解するために彼らの経験を文章化させる必要はもうありません。あなたは従業員のスキルが何であるかを見ることができるからです。

Degreedのような、学習、スキル開発、キャリアオポチュニティを通じて、常に従業員を引き付けることができるプラットフォームの場合、貴重なスキルデータをすぐに利用できるようになります。そのスキルデータは、企業組織の人材ニーズを把握するための非常に強力なリソースになります。


スキルデータの落とし穴の回避


スキルデータに誤解を持たないように注意してください。スキルデータは魔法の解決策ではありません。データ自体に偏りがないように注意する必要があります。また、データを正しく使用する方法を知っておく必要があります。


落とし穴その1:スキルのレベル分布が正しくない

ある方法でデータを表現すると、以前は存在しなかった先入観が新たに発生する可能性があります。これはデータが現実の正当性についてです。もしそうでないと不適切な、または不当な仮定につながる可能性があります。

これは、企業組織全体でスキルレベルがどの程度徹底的にトラッキングされているかによって異なります。そして、その状況がスキルレベル分布となります。例えば、少数の従業員が特定スキルの習熟度を高く評価していて、そのグループが会社を代表していると考えてしまうと、次世代の取り組みへの準備ができている、高度なスキルを持つ従業員が既に揃っていると思うかもしれません。しかし、まだレベル評価していない他の数百人、または数千人の従業員が該当分野でレベルが低い場合、重要な会社の取り組みを開始する前に、従業員は多くのスキルアップが必要かもしれません。

先ほどの街の例で考えると、この状況は近所を見回して薬局が見当たらない時に、街には薬局がないと判断するようなものです。または、アーティストが多くいるエリアに入り、必要な時にいつでもアーティストを見つけることができると誤解してしまうようなものです。

落とし穴その1’:誤った経験情報

経験を通じて能力開発されたスキルが、データをいかに充実させることができるかについて取り上げました。しかし、従業員の誤った情報は、根強い社会的先入観につながることもあります。それらのオポチュニティは大部分が特権によるものです。多くの場合、コネや社会的地位は、スキルや能力よりも道を開いてしまいます。一方、スキルデータは、コネや他の従来の評価に代わる客観的な方法を提供します。

落とし穴その2:欠陥のある表現

スキルデータの表現も先入観につながる可能性があることを認識することが重要です。検索して、3つのスキルに習熟している人を二人見つけたとします。3つのスコアを計算してみると、2人の結果は近いですが、完全に同じではないことがわかります。

ちょっとした違いであれば信用して問題ないでしょう。しかし入力された情報の精度は、計算された出力結果の精度と釣り合っていない可能性があります。精度の罠はよくあることです。人々の間の意味のある、重要な「違い」について認識されていると思うかもしれませんが、通常はそうではありません。定量的なスキルメトリックを減らすことは、物事を恣意的にするリスクがあり、さらに偏りを引き起こします。

落とし穴その3:過度の単純化

還元主義的なスキルの見方を避けましょう。

例えばソフトウェア開発はソフトウェア開発ですか?それほど単純ではありません。どんな分野にもニュアンスとグラデーションがあります。「3人のソフトウェア開発者が必要だ」と言うのは単純化しすぎです。なぜならユーザーインターフェイスとデザインに重点を置くソフトウェア開発者と、データベーストランザクションを得意とするソフトウェア開発者では異なるスキルを持っているからです。


スキルデータを社内モビリティにつなげる


Degreedは、従業員がスキルに基づいて継続的に成長し、キャリアを向上できるようにするために、「大学学位(degree)からの脱却」というビジョンに基づいて設立されました。したがって、スキルデータは当社Degreed製品の重要な要素であり、お客様の利益に重要な役割をますます果たすことになるでしょう。

先月、Degreed Career Mobilityモジュールを発表しました。DCMモジュールは、従業員が持つ既存スキルと継続的なスキル開発に関するデータを企業組織が使って、従業員を特別プロジェクト、ギグプロジェクト、メンターシップなど、リアルタイムな社内オポチュニティにつなげる社内マーケットプレイスを確立するのに役立つようにデザインされた新製品です。

スキルデータはそのすべての源です。

従業員の学習をオポチュニティに結び付けて企業が真のビジネス価値を創造したい、そして偏見の少ない、より公平な方法で行いたい今、街の近所から外に出る時です。


By David Kuntz, Head Of Data Science

November 4, 2020

#テクノロジー

#キャリアモビリティ