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スキルとコンピテンシーの違い

原文「Skills and Competencies: What’s the Difference?


スキルとコンピテンシーの違いは何でしょうか?どのように組み合わることができるのでしょうか?そして、なぜ重要なのでしょうか?


尋ねる人によっては、複雑な答えが返ってくるかもしれません。


私たちはシンプルに答えています。


多くの企業組織はビジネスについて話すようになって以来、パフォーマンスを測定するためにコンピテンシーモデルに依存してきました。コンピテンシーは1950年代初頭にさかのぼります。1973年、ハーバード大学の心理学教授であるDavid McClelland氏は、職務遂行能力を予測するために知能テストを使うことに疑問を呈しました。代わりに、McClelland氏はコンピテンシーを測定すること(優れたパフォーマンスにつながる根本的な特性)を支持しました。そしてフレームワークが誕生しました。これは、特定の役割や部門に対して適切に遂行するために必要な期待値をリストする企業組織に固有のモデルです。


現在、いくつかの企業組織は代替案を検討しています。それはスキルベースの人材戦略です。マッキンゼー社の調査では、回答者の58%が自社内のスキルギャップを埋めることが優先事項になっていると述べており、同じ調査の過半数(69%)は、ギャップを埋めるために企業組織のスキル能力開発が向上したとも述べています。


コンピテンシーモデルかスキルモデルか?ラーニングやタレント部門のリーダーは、どちらが最善かという強い意見を持っています。ここに重要なポイントがあります。どちらも業務をうまく遂行できるようにするということです。


違いを理解するために、「コンピテンシー」と「スキル」がどのように定義されているかを見てみましょう。

  • コンピテンシー 知識、ふるまい、態度、何かを成功または効率的に行う能力につながるスキル。ビジネス上の意思決定能力は、コンピテンシーになります。

  • スキル 実行時またはパフォーマンスで自分の知識を効果的に使用する、学習され、適用された能力。ビジネス上の意思決定を行うという同じ例を使用すると、意思決定を行うには、予算編成スキル、市場調査スキル、競合戦略スキルなど、適切に意思決定するための特定の複数スキルを維持する必要があります。


企業組織が能力開発を測定するためにスキルやコンピテンシーを使用しているかどうかにかかわらず、目標は同じです。つまり、従業員をアセスメントし、成長すべき領域を特定し、学習し、エンゲージメントを維持する適切な機会を提供することです。


Citiバンクのデジタルラーニング&タレントテクノロジーのグローバル責任者であるPeter Fox氏は、直近のDegreed LENSカンファレンスで、『企業内の学習環境はとても急速に進化している』と述べています。コンピテンシーモデルとスキルモデルの違いや類似点、それらがどのように連携するか、そしてどちらが企業組織に最適であるかを完全に理解することで、この進化をナビゲートできます。



ブレイクダウン


これらの概念は複雑に思えるかもしれませんが、企業組織や従業員の目標や戦略を計画するときに組み合わせることができる概念です。それらがどのように機能するかを理解することは、各モデルや組み合わせが組織チームにとって、どんな時に、どのように最適であるかを判断するのに役立ちます。


コンピテンシー:パワフル、しかし制限付き


コンピテンシーは、知識と能力以上のものが必要です。それはふるまいと態度の組み合わせです。またスキルも含めることができます。しかし、このような大規模で複雑なモデルの管理は難しい場合があります。Degreed社のチーフラーニングストラテジストであるAnnee Bayeuxは、LENSカンファレンスで『コンピテンシーは、絵に描いたモチ、野心的な目標になりがち』と述べています。


コンピテンシーは価値ベースです。つまりコンピテンシーは企業組織やプロジェクトに固有です。価値観や文化に結びついているため、簡単に測定したり標準化したりすることはできません。例えば、「分析能力」のコンピテンシーに対する期待値は、状況によって大きく異なるかもしれません。


コンピテンシーは融通がきかないものです。事実アジャイルではありません。ある人は特定のコンピテンシーに到達するまでに数か月から数年かかる場合があります。数時間でデータ分析ソフトを習熟することはできますが、その間にデータ分析に完全に精通することはできません。ペースが速く変化し続ける世界では、適応性とアジリティが成功に不可欠です。


コンピテンシーは横展開できません。コンピテンシーは主に個々の機能やふるまいにマッピングされるため、企業組織全体に展開することは困難です。このため、あるコンピテンシーが別の役割でどのように機能できるかを想像するのは困難です。


多くのラーニング部門は組織のコンピテンシーモデルを形成しています。コンピテンシーは、特有で、融通が利かず、横展開できないため、コンピテンシーモデルの形成作業には、多大な時間と労力がかかります。コンピテンシーモデルを実行する前に、そのモデルが古くなる可能性があります。



スキル:アジャイルで効率的


人々は自分の成長を説明する用語としてスキルを使用しています。スキルはコンピテンシーよりも小さく、管理しやすいため、トラッキングが容易です。そのため、スキルはDegreedの測定単位としています。General Motors社のグローバルタレントのエグゼクティブディレクターであるLaura Jones氏は、Degreed LENSカンファレンスで『あなたが学んだ内容を使って何かをしない限り、学びではない』と述べています。


スキルは伸ばすことができます。コンピュータプログラミング、プロジェクト管理、特定プラットフォームの知識などのスキル、アクティブリスニングやコミュニケーションなどのソフトスキルやヒューマンスキルについて考えてみてください。これらは、数日、数週間、または数か月で学ぶことができ、時間の経過とともに実際に改善されていきます。


スキルは測定することができます。結果ベースや価値ベースであるのとは対照的に、スキルは測定すること、標準化することができます。Degreedは、The Lumina Foundationによってデザインされたレイティングシステムを使用しています。スキルを1つの単位として標準化されたレイティングシステムを使用することで、成長を測定し、進捗状況をトラッキングし、従業員を職場での学習機会にマッチさせることができます。 例えば、ある人のJavaに熟練しているレベルを正確に知ることができます。


スキルは適用できます。仕事は、タスク、プロジェクト、役割の3つのコンポーネントに分解できます。スキルはタスクを実行するために使用されます。タスクは、プロジェクトを完了するために必要なものです。そして、プロジェクトは役割がどのように編成されるかです。これは、スキルが仕事の進め方そのものであることを意味します。カスタマーサービスに必要なスキルだけではセールスすることはできませんが、コミュニケーションスキル、アクティブリスニングスキル、プロジェクト管理スキル、交渉スキルに熟練していればセールスすることができます。


スキルは横展開可能です。プログラミングやプロジェクト管理などのスキルは、企業間、役割間、プロジェクト間、タスク間で横展開可能です。コンピテンシーには、パフォーマンスの期待、態度、ふるまいなど、役割に関連するその他要素が多く含まれているため、仕事や共同プロジェクト間でコンピテンシーを横展開することはできません。


アジリティと効率性を実現し、リテンションを高めるために、多くのラーニング部門はスキルモデルに移行しています。彼らはどのように移行しているのでしょうか?従業員のスキルを役割にマッピングすることによって行っています。これにより、人々は現在の役割を改善し、将来の変化に備えることができます。どうすればこれを行うことができるのでしょうか?役割に必要な主要なスキルを特定し、それらの分野でアップスキリングとリスキリングを行えるように従業員を支援し、シフトに伴って組織が成長するのをウォッチします。



「仕事の共用語」で話す


コンピテンシーは「ふるまいの共用語」です。スキルは「仕事の共用語」です。そして、私たち全員が知っているように、経営陣はほとんどの場合、「仕事の共用語」にもっと関心があります。『ビジネスリーダーが、態度、ふるまい、コンピテンシーの観点から、その企業で行われるべき仕事を考えることはめったにありません。その代わりに、仕事を成し遂げるための特定タスクや目的タスク、もしくは専門性を中心に考えます。』とDegreedのChief People Officer(最高人事責任者)であるJanice Burns氏は述べています。


Cisco社はコンピテンシーモデルを採用していましたが、企業組織は社内説明、維持、測定することが難しいと感じていました。その後、同社はスキル中心の戦略に移行し、定義が容易になりました。


『コンピテンシーではなくスキルによって役割を定義することができた』と、Cisco社のラーニング&キャリアディレクターであるJosh Clark氏は述べています。同社のL&D部門は、4,000の役職を約200の役割にマッピングし、はるかにシンプルで保守しやすい仕組みを形成しました。


ラーニング部門が手動ですべての従業員のスキルを特定し、社内の機会とマッチさせることを期待するには無理があります。しかし、専用のユーザーフレンドリーなプラットフォームを用いることでその作業を簡単に行うことができます。そして、学習の機会を提供することで従業員を引き付けることができ、そのデータを使用して成長とビジネスニーズに対応することができます。


『我々がそのデータをどう使用できるか非常に興味深いです。Cisco社内での各従業員の役割に関連するすべてのスキルをプラットフォームに反映しましたので、プロジェクトマネージャーポジションにいる人は、PMスキルセットを自分のプロファイルに自動的にロードできます。初めてログインした時でも、自分のプロファイルには、自分が持っているスキルと構築する必要のあるスキルがすでに入力されています。』とClark氏は述べています。これにより、Cisco社と各従業員の両方が、能力と成長する必要のある専門領域分野に透明性を持たせることができます。


最初にスキルデータを扱う時、多くの企業組織は反応的、後追い的であり、特定の概念・アイディアを検証するためにデータを使用します。しかし、より多くのデータとレポート機能により、これらの企業は積極的に意思決定を開始できます。また、進んでいる企業組織は予測的であり、潜在的なディスラプションを示す人的データのパターンを特定しています。



コンピテンシーモデルやスキルモデルを使用すべきか?


2つのモデルにはわずかな違いしかないため、Degreedはその企業組織で選択したモデルをサポートできます。そうは言っても、貴社組織にとってどれが最も効果的なアプローチであるかについての考えがあるかもしれません。スキルとコンピテンシーについて詳しく議論するには、Degreedにご連絡ください。


何年も使用してきたコンピテンシーモデルを廃止する準備がまだできていないのは貴社だけではありません。それでも、スキルに基づき、標準化、組織アジリティ、体験学習を向上させることができます。現在のモデルを維持しながら、同時にスキルを職務にマッピングして、スキルモデルと同じ多くのメリットを得ることができます。


つまり、どちらの方法でも、組織と従業員にとって最適な方法である必要があります。モデルが人々をうまく効率的にアセスメントし、成長する分野を特定し、学ぶための適切な機会を提供できることをご確認ください。



さらに詳細を


毎年恒例のカンファレンスDegreed LENSで行われている、今回のようなトピックやその他のトピックをカバーする様々なビデオがオンデマンドでご視聴いただけるようになりました。今すぐサインアップし、アクセスください。


今日の学習文化を改善するアクションについての最新調査レポートHow the Workforce Learns Report 2021 日本語版もぜひご覧ください。


 

By Christiana Torres, Content Coordinator

December 15, 2021

 

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