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プロジェクトファイルの破損や紛失のリスクを軽減させるヒント

執筆者の写真: DISCEDISCE


eラーニング開発者にとっては最悪の悪夢は、アプリケーションの開発に没頭しているときに、突然ソフトウェアがフリーズしてしまうことです!あなたは必死にクリックし始めますが、最後にファイルを保存したのはいつだったでしょうか?すべての作業が失われてしまうのでしょうか?


何週間、あるいは何ヶ月もかけて作ったプロジェクトが壊れてしまい、まったく使えなくなってしまうという恐怖に直面したことのある人もいるでしょう。多少の違いはあれ、迎える結末は同じです。


ファイルの破損は、どんなに優れたソフトウェアでも、推奨されるベストプラクティスに従っていたとしても、起こりうることです。停電やコンピュータのクラッシュ、あるいはプロジェクトファイルの大きさによっても、ファイルが破損するリスクが高くなります。


問題が発生した場合に備え、どのようなオプションがそれを防ぐのに役立つかを知っておく必要があります。もしもの時に備えるために、以下のヒントを参考にしてください。



ローカルで作業する


Articulate Storylineのファイルやプロジェクトは、常にローカルのハードディスク(通常はCドライブ)に保存し、パブリッシュする必要があります。ネットワークドライブや外付け(USB)ディスクで作業すると、動作が不安定になります。その結果、ファイルが破損したり、変更を保存できなかったり、アプリケーションが完全に "フリーズ"したりする可能性があります。


バックアップやバージョン管理のために、プロジェクトをネットワークドライブやUSBドライブにコピーする必要がある場合は、ファイルを保存してStorylineアプリケーションを終了してから行ってください。コピーが完了するまで、プロジェクトファイルを開かないでください。


ローカルで作業することの重要性については、Trina Rimmer氏による記事「eラーニングプロジェクトのトラブルシューティングチェックリストで時間を節約」をご覧ください。



適切なファイル名にする


プロジェクトファイルやパブリッシュした出力物に名前を付けるときは、いくつかの重要な基本的な規則に従うことが大切です。Storyline のファイル名やファイルパス(ディレクトリ)には、特殊文字、アクセント記号、記号を使用しないでください。また、ファイル名およびファイルパスにスペースを使用しないでください。コースをパブリッシュする際、スペースはシンボル (%など) に置き換えられます。


以下はスペースを使わないファイル名のいくつかの提案です:


  • アンダースコアまたはハイフンを使用する:単語間にスペースを使用する代わりに、ハイフンまたはアンダースコアを使用してください。例えば、safety_training_101.storyや、retail-module-3.storyのようにします。

  • キャメルケースを使用する:キャメルケースとは、ウェブ開発の世界でよく使われる慣習で、単語や文章を大文字で始めることです。例えば、SafetyTraining101.storyやRetailModule3.storyなどです。


このどちらかのヒントを使えば、スペースを使わなくてもファイル名を簡単に読むことができます。また、日本語のファイル名も避けた方が無難です。もう1つの注意点としては、プロジェクトやパブリッシュファイルへのファイルパスがMicrosoft Windowsの制限である260文字を下回るように、常に短いパスになるように注意してください。



頻繁に保存する


少なくとも5~10分ごとに作業を保存する習慣をつけましょう。ファイルを保存する最も速くて簡単な方法は、キーボードのCTRL+Sを押すだけです。頻繁に保存することで、習慣的に保存するようになります。


プロジェクトファイル名の横にアスタリスク(*)が表示されたら、プロジェクトに変更があり、保存する必要があることを意味します。



また、繰り返したくない複雑な作業や、混乱するような作業、時間のかかる作業を行った後は、必ず保存するタイミングであることは言うまでもありません。



バージョン管理をする


プロジェクトファイルを常に保存することに加えて、「バージョン管理」も行うべきです。バージョンを作成するには、ファイルを別名で保存し、新しい名前を付けて保存します。作成するバージョンの数は、要件によって異なりますが、以下にいくつかのアイデアを示します。


  • 毎日:毎日新しいバージョンの*.storyファイルを作成し、タイトルにその日の日付を含めることを検討してください。たとえば、「safety-training-03-22-2016.story」のようにファイル名をつけます。こうすることで、何かが起こり、以前のバージョンに戻る必要がある場合、これらの日付から選択することができます。

  • 毎週:毎日バージョン管理するのは頻度が多すぎるかもしれません。そのような場合は、最低でも毎週バージョン管理することを検討してください。バージョンの保存頻度を週単位より長くしてしまうと、プロジェクトファイルを必要な状態に戻すために、多くの作業をやり直さなければならないかもしれません。

  • 大きな変更があった時:ナビゲーションの変更やプロジェクト全体に適用されるデザインの変更など、ファイルに大きな変更を行った場合は、常に新しいバージョンを作成することをお勧めします。何らかの理由で元に戻ったりする必要がある場合、別なバージョンを作っておいてよかったと思うでしょう。


どれくらいの期間、バージョン管理をしておくべきでしょうか?場合によりますが、プロジェクトが完了、または納品されるまでが安全でしょう。それ以降は、いくつかの主要なバージョンは残しておき、他のバージョンは削除しておいたほうが無難でしょう。



バックアップ


コンピュータがクラッシュした場合、ファイルのバージョン管理をしても、あまり意味がありません。予期せぬことが起こったときに頭を悩ませずにすむように、別な媒体に頻繁にバックアップを取る必要があります。どのくらいの頻度でしょうか?筆者は、少なくとも1日に1回はバックアップすることをお勧めします。


バックアップするためのいくつかのオプションを見てみましょう。


  • ファイルホスティングサービス:ファイルホスティングサービスを使ってプロジェクトファイルをバックアップするのも一つの方法です。選択肢はたくさんあります。例えばDropbox、Carbonite、Backblazeなどがあります。これらのサービスの中には、すべてのファイルを自動的に常時バックアップしてくれるものもあるので、考える必要すらありません。

  • ファイルサーバーまたはWebサーバー:ファイルサーバーやWebサーバーを使ってファイルをアップロードし、バックアップを取る方法もあります。

  • 外付けハードディスク:3つ目の方法は、外付けハードディスクにファイルを保存することです。この場合も、万が一ドライブ自体が壊れてしまった場合に備えて、ハードディスク内の対象ファイルをサーバーやファイルホスティングサービスにバックアップしておくことをお勧めします。


これらのオプションにはコストがかかりますが、通常、開発時間の何時間にも相当する仕事を失うコストに比べれば、はるかに少額です。もしあなたがオフィスで働いているのであれば、IT部門がすでにバックアップシステムを導入しているかどうかを確認してください。もしそうなら、ポリシーについて尋ね、さらに念のため自分でもバックアップを取ることを検討してください。



自動リカバリの有効化


Storylineには便利な自動リカバリ機能があります。この機能を有効にするには、プロジェクトファイルを少なくとも一度は保存する必要があります。デフォルトでは有効になっているはずですが、念のため、または保存頻度を調整するには、Storylineのリボンから[File]をクリックし、メニューの一番下にある[Storyline Options]を選択します。Storyline Optionsウィンドウで、[AutoRecovery]オプションが表示されます。 



このオプションを選択すると、指定した頻度でStorylineが自動的にプロジェクトを保存し、停電やアプリの予期せぬシャットダウンが発生した場合でも作業を復旧することができます。デフォルトの頻度は10分毎ですが、1~120の間で任意の整数を入力できます。


Storyline がクラッシュしたり、予期せず終了した場合、終了する前に保存していない可能性があります。そのため、Storylineはバックグラウンドであなたの代わりに保存を行っています。Storylineはファイルを再度開いたときに、最後に発生した自動回復保存からファイルを回復するようにメッセージを表示します。



アプリケーションを終了する


もう一つのベストプラクティスは、Storylineアプリケーションを開いたまま長時間放置しないことです。一晩中アプリケーションを起動したままにしておくと、マシンがアイドル状態であるためにウィルススキャンやディスクバックアップが実行され、アプリケーションがクラッシュしやすくなる可能性があります。


プロジェクトファイルでの作業が終わり、パソコンから離れるときは、念のため、最終保存を行い、アプリケーションを終了し、最新バージョンをバックアップしてください。



一時ファイルをチェックする


もしクラッシュが起きて、ファイルが失われたり壊れたりしても、希望を失わないでください。まだ可能性が残されています。確認方法は以下の通りです。


  1. Windowsエクスプローラで、%appdata%\Articulate\Storylineフォルダを開いてください。

  2. このフォルダ内で、プロジェクト名で始まるファイルを探します。

  3. ファイルが見つかったら、それをデスクトップにコピーします(複数見つかった場合は、最新バージョンをコピーします)。

  4. デスクトップにコピーしたファイルの拡張子を .tmp から .story に変更します。

  5. ファイルをダブルクリックして Storyline で開きます。


プロジェクトファイルが存在しない場合、それは失われている可能性があります。しかし、上記の推奨されるベストプラクティス(バージョン管理やバックアップなど)に従っていれば、最小限の作業しか失わずに済むでしょう。



まとめ


以上、プロジェクトファイルの破損や紛失を避けるためのヒントを紹介しました。予期せぬ事態に備えて、前もって積極的に行動することが大切です!



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