コンテンツと学習の戦略にAIを導入する
- DISCE
- 2 日前
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L&Dは常に、単なるコンテンツや特定の学習手法以上のものを目指してきました。その核心にあるのは、学習戦略がビジネスへの影響を牽引することです。学習リソースと体験はその目標達成のためのツールに過ぎないのです。
Degreed’s AI Experiments Lab(AI実験ラボ)では、AIを学習コンテンツの再構築の機会として活用しています。これにより、従業員と組織の双方により良い成果をもたらす、適応性が高く効率的かつ効果的なアプローチに投資できるのです。
学習コンテンツへの従来の取り組み方
従来、L&D、人事、人材担当者はコンテンツ(多くの場合コース形式)を作成したり、または購入し、必要な場所とタイミングで利用可能にしようと試みてきました。
このコンテンツ戦略は直線的でリソース集約的であり、パーソナライゼーションと適時性においてしばしば的を外していました。
学習戦略を強化する新たな手法
今日、AI搭載ツールとチャットボットはコンテンツへのアクセス方法と学び方を再定義しています。AIを活用したコンテンツおよび学習戦略を構築する上で役立つ3つの構成要素(ナレッジソース、変換されたコンテンツオブジェクト、ダイナミックな学習体験)を分解してみましょう。
1. ナレッジソース
ナレッジソースは、現代のAIを活用した学習戦略の基盤となる層です。あらゆるものが構築される真実の源です。ナレッジソースには以下が含まれます:
ウェブソースからの動的データ:インターネットやAPIから取得されるリアルタイム更新データ。最新性には有用ですが、フィルタリングと文脈が必要です。
モデルトレーニングデータ:公開ソースからの広範な事前学習済み情報。一般的な知識には有用ですが、古くなっていたり具体性に欠ける場合があります。
コンテンツライブラリと専門家リソース:信頼できるベンダーや専門家による厳選された高品質な教材や素材。信頼性と物語の深みを提供。
内部文書と独自コンテンツ:マニュアル、プロセスガイド、社内Wikiなど組織固有の資料。関連性は高いが、断片化や陳腐化が頻発。
これらのソースが一体となり、変換されたコンテンツとダイナミックな学習体験の両方を駆動する源を形成します。
2. 変換されたコンテンツオブジェクト
変換されたコンテンツオブジェクトとは、ナレッジソースを洗練された再利用可能な形式に再構成して作成された構造化された学習資産です。特に、密度の高い複雑なソース素材をよりアクセスしやすく魅力的な形式に変換し、チーム間で再利用・共有したい場合に効果的です。
例:
スライド資料
解説動画
インフォグラフィック
1枚もの資料や作業支援ツール
音声要約やポッドキャスト
最適な用途:
人的監視や承認が必要なトピック
一貫したメッセージングとブランディングが重要なシナリオ
制作に時間・専門スキル・予算を要するマルチメディア形式の作成
最も重要なのは、変換されたコンテンツオブジェクトが編集管理とカスタマイズの層を提供し、正確性とトーンを保証する点です。品質・ブランディング・再現性が求められる場合に最適であり、規模拡大と一貫性を追求するラーニング部門の中核戦略となります。
これらの資産は事前構築・レビュー済みであり、精度と洗練度が重要な場面で明瞭性・関与度・管理性を提供します。
3. ダイナミックな学習体験
ダイナミックな学習体験は、同じナレッジソースに基づき、AIを用いてパーソナライズされたコンテンツとインタラクションをリアルタイムで生成します。変換されたコンテンツとは異なり、これらの体験は事前にレビューやパッケージ化されません。ユーザーのニーズ、文脈、質問に応じて即座に作成・適応します。
例:
Q&Aやタスク支援用チャットボット
ウォークスルー用音声アシスタント
アダプティブクイズと演習
ライブ翻訳ツール
シナリオベースのシミュレーション
最適な用途:
タイムリーな情報が必要な状況
パーソナライズまたは文脈特化型の学習
事前作成コンテンツ不要の柔軟な配信
学習者の役割・事前知識・行動・スキルにリアルタイムで適応することで、ダイナミックな学習体験は個人と共に進化する独自性の高いガイダンスを提供します。これにより、従来のコース開発サイクルを待たずに、より意味のある文脈に沿ったサポートを実現可能です。
ただし、トレードオフも伴います。事前レビューがないため、正確性を確保するには強力なソースコンテンツとガバナンスが必要であり、分析データは一貫性や構造化が不十分な場合が多いです。それでも、適切に活用すれば、ダイナミックな学習体験はコースというより対話に近い、高いインパクトのあるサポートを提供できます。
AIコンテンツのタイプ | 例 | 最適な使用場面 |
|---|---|---|
ナレッジソース |
| 全てのAIドリブン型学習コンテンツ |
変換されたコンテンツオブジェクト |
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ダイナミックな学習体験 |
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Degreedの支援方法
Degreedは、企業組織が新たなコンテンツ戦略の各層を運用可能にすることを通じて、現代のラーニングエクスペリエンスプラットフォーム(LXP)の概念を再定義しています。その基盤は情報源そのものにあります。
1. ナレッジリソースの活性化
Degreedは、社内コンテンツ、ライセンスコンテンツライブラリ、外部データを統合プラットフォームで連携させることで、他社システムを凌駕する学習志向のナレッジソースを統合・集約します。
Degreedプラットフォームは、ナレッジベースが最新で信頼性が高く、検索可能であることを保証し、AIドリブン型体験の強固な基盤として機能します。信頼性と透明性を強化するため、高度なコンテンツ評価・監査ツールも構築中であり、ナレッジソースの評価と検証を支援します。
事前に確認された高品質なコンテンツを優先することは、一貫性、正確性、そしてその後のあらゆる成果のインパクトを向上させます。
2. 制御によるコンテンツの変革
Degreedは、文書を動画、ポッドキャスト、要約などに変換・強化するワークフローを通じて、洗練された学習資産の作成を支援します。
さらに、Degreed Open Libraryを通じて、Degreed Learningを導入しているお客様には追加費用なしで、需要の高いトピックに関する専門的に変換されたマルチモーダルコンテンツへのアクセスを提供します。
これらのツールにより、管理者は魅力的な学習教材をより迅速かつ柔軟に作成できます。オンボーディング、コンプライアンス、アップスキリングを目的としたコンテンツの公開においても、一貫性、管理体制、ブランド整合性を確保できます。
3. ダイナミックな学習体験の提供
DegreedのAIエンジン「Maestro Studio」は、チャットボット、検索アシスタント、アダプティブ型学習演習など、リアルタイムでパーソナライズされたインタラクションを実現します。これらはすべて、御社の社内ナレッジを基盤としています。これらの体験は:
学習者の「今」に寄り添う
必要なサポートと文脈に沿った学習を提供
学習者の役割・行動・状況に基づく動的なパーソナライゼーションを実現
従来のコース開発サイクルを不要に

コンテンツから体験へ
L&Dが静的なコンテンツ提供からアダプティブ型学習体験へ移行する中、今後の道筋はコンテンツ量を増やすことではなく、個々の学習者と企業組織にとって共鳴し、進化し、測定可能な成果を生み出す体験を構築することにあります。
Taylor Blake
Thursday, August 28th, 2025