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eラーニングローカライゼーションのベストプラクティス

  • 執筆者の写真: DISCE
    DISCE
  • 1 日前
  • 読了時間: 11分


素晴らしい画像、魅力的な内容、適切なナレッジチェックを備えた素晴らしいコースを作成され、いよいよ公開の準備が整いました。ところが、そのコースを異なる10言語に翻訳し、世界中の学習者に提供しなければならないという知らせが届きます。


翻訳がコンテンツにどのような影響を与えるか、あなたはすぐに考え始めます。重要なメッセージは意図した通りに伝わるのか?画像は意味を成すのか?そして、従業員が話す言語に関わらず、トレーニングは期待通りの効果をもたらすのか?などです。


朗報です!グローバルの受講者向けにコースを調整するには、まだ間に合います。翻訳前にこのベストプラクティスのリストを活用してコースを見直し、更新することで、ローカライゼーションプロセスを迅速かつ容易に進められます。


次の機会にコースを作成される際は、着手前に対象者を明確に定義されることをお勧めいたします。そうすることで、設計段階でこれらのポイントを考慮すべきか判断できます。


まずはコンテンツに関するアドバイス、次に画像に関するガイドラインをご説明いたします。それでは始めましょう!



コースコンテンツのアドバイス


1. 能動態を使用する


意図を明確に伝え、不要な言葉を省きましょう。能動態で記述し、副詞や形容詞は控えめに使用してください。


❌ あなたの自転車が損傷しました。

✅ 車があなたの自転車を壊しました。



2. 簡潔で分かりやすく


学習者に要点を伝えることが目的です。短くシンプルな文は理解と翻訳が容易です。翻訳者が内容を誤解すると、メッセージは翻訳の過程で失われることを覚えておいてください。


❌ ミシェルは仕事の打ち合わせの後、ボストンに住む祖父母を訪ねます。

✅ ミシェルは仕事でボストンに行きます。その後、近くに住む祖父母を訪ねます。



3. 基本的な語彙を使用する


単純な「使う」で済む場面で「利用する」といった言葉は避けてください。専門用語、スラング、慣用句、口語表現は翻訳が困難、あるいは不可能な場合が多くあります。ネイティブスピーカーであっても、内容を理解しにくくしてしまいます!


❌ Let me know when you get your ducks in a row.

✅ Let me know when your bags are packed.

荷造りが完了しましたら、お知らせください。)


業界用語、ブランド用語、その他の複雑な単語を使用する必要がある場合は、Articulate Localizationのような用語集を使えるような翻訳ツールがお薦めです。そうすることで、これらの用語は出現するすべての場所で正しく翻訳されます。



4. 用語は一貫して使用する


同義語を使うことによって同じ言葉の繰り返しを避けるのは魅力的に感じるかもしれません。しかし、ローカライゼーション向けのコンテンツを作成する際は、混乱や誤訳を避けるため、用語を一貫して使用することが最善です。


オーサリングツールとは、eラーニングコースなどのマルチメディアプロジェクトを作成できるプログラムです。市場には様々なオーサリングアプリが存在します。

✅ オーサリングツールとは、eラーニングコースなどのマルチメディアプロジェクトを作成できるプログラムです。市場には様々なオーサリングツールが存在します。



5. ユーモア、皮肉、ポップカルチャーの参照、スポーツの比喩は避ける


学習者の注意を引くためにユーモアや文化的参照、絵文字を使用したいと思うかもしれません。しかしユーモアは文化によって大きく異なり、翻訳が最も難しい要素の一つです。また、文化的参照を含めると、翻訳者が比喩ではなく文字通りの意味を翻訳してしまうリスクがあります。普遍的に感じられるかもしれませんが、絵文字でさえ文化圏によっては異なる意味で使われることがよくあります。世界中の人々に向けたコンテンツを作成する際は、文化的に中立な表現を心がけるのが最善です。そうすれば、翻訳で意味が失われることはありません。

 

❌ The ball is in your court. (※直訳すると異なるニュアンスになります。)

✅ It’s your responsibility to do something now.

(今すぐ行動を起こすのはあなたの責任です。)



6. 句動詞は避ける


句動詞とは、動詞と副詞または前置詞で構成される表現です。例:to look down on(見下す)、to bring up(取り上げる)、to fill out(記入する)など。


これらの表現が非ネイティブスピーカーにとって特に難しい理由は、動詞に続く前置詞や副詞によって意味が大きく変化するためです。例えば、「to get back at」は「仕返しをする」「復讐する」という意味ですが、「to get back into」は「再び興味を持つ」という意味になります。可能な限り、句動詞を同等の単一動詞に置き換えて、正確な翻訳を確保してください。


❌ Did you hand in your assignment?

✅ Did you submit your assignment?

(課題は提出されましたか?)



7. 関係代名詞を使用する


英語話者は、意味を変えずに文を短くするため、「that」や「which」などの関係代名詞を省略することがよくあります。例えば、「The clothes he wore were new」は「The clothes that he wore were new」と同じ意味です。翻訳の目的では、関係代名詞を含める方が読みやすさと理解度を高めるため、望ましいです。

 

❌ The clothes I bought are hanging in the closet.

✅ The clothes that I bought are hanging in the closet.

(私が買った服はクローゼットに掛けてあります。)



8. 曖昧さを避ける


ローカライゼーション向けの文章を作成する際は、テキストの解釈が唯一無二であることを確実にする必要があります。コンテンツに曖昧さが残ると誤訳を招く恐れがあるためです。


例えば、「I saw a woman on a mountain with binoculars」という文は、双眼鏡を持った女性が山の上に立っているのを見たという意味にも、双眼鏡で山を眺めている時に女性を見かけたという意味にも解釈できます。


明確さを高める方法の一つとして、代名詞(「彼」や「彼女」など)を固有名詞に置き換えることが挙げられます。


❌ Jane isn’t coming over tonight. Tell Sarah we’ll see her next week.(※2文目の「彼女」はジェーンを指すのかサラを指すのか不明確です)

✅ Jane isn’t coming over tonight. Tell Sarah that we’ll see Jane next week.



9. 連続する名詞が多すぎる表現は避ける


技術文書やコンプライアンス文書では、複雑な概念を説明するために前置詞なしで連続する名詞列(名詞の連なり)が頻繁に使用されます。例えば「employee performance evaluation procedure(従業員業績評価手順)」という表現です。これら4つの名詞が組み合わさり、従業員の業績を評価する手順の名称を構成しています。簡略化を目的としていますが、実際には逆効果となることがほとんどです。前置詞がない場合、読者は単語間の関係を推測せざるを得ません。可能な限り、名詞の連なりを小さな単位に分割し、必要に応じて前置詞や動詞を追加してください。


❌ Our employee relations improvement program is one of this year’s top priorities.

✅ One of this year’s top priorities is to improve employee relations.

(今年の最優先事項の一つは、従業員関係の改善です。)



10. 調整が必要な事項をメモする


ローカライゼーションに100%最適化されたコンテンツを作成できるとは限りません。通貨、距離単位、日付、時刻、温度、電話番号など、言語や国ごとに調整が必要な要素を含めなければならない場合もあります。


コースの主題によっては、現地の慣習やエチケットに関連する大きな差異(例:営業電話の進め方)に遭遇する可能性もあり、これらはケースバイケースで対応する必要があります。


特定の調整が必要な箇所をリスト化し、翻訳依頼前に地域の専門家と協力して内容を調整してください。



画像デザインのポイント



1. 言語によりテキストが長くなる余地を確保する


英語でコースを作成した場合と他言語に翻訳した場合だと、他言語テキストが20%から50%長くなる可能性があることを認識することが重要です。


Riseのようなレスポンシブ対応のオーサリングツールをご利用の場合、翻訳後のテキストに合わせてレイアウトが自動調整されるため、この点はご心配不要です。


しかし、Storylineのようなスライドベースのオーサリングツールをご利用の場合は、画面上のテキスト量を最小限に抑え、ボタン内のテキストには十分な余白を確保し、テキストボックスの周囲にも余裕を持たせることをお勧めいたします。そうしないと、翻訳後にテキストがはみ出す可能性が高くなります。


余白がない場合

英語スライド

フランス語スライド


余白がある場合

英語スライド

フランス語スライド


しかしすでに手遅れで、Storylineコースの翻訳テキストがはみ出す場合はどうすればよいのでしょうか?Articulate Localizationをご利用の場合、レイアウト問題検出ツールを使用すれば、問題を簡単に特定して修正できます。簡単に見つけられます!



2. 画像へのテキスト埋め込みは避ける


コースを翻訳する際には、すべてのテキストが編集可能である必要があります。編集できないテキストは翻訳できないからです。


テキストが埋め込まれた画像がある場合は、そのテキストを削除するか、画像を置き換えることをお勧めします。そうしないと、コースの一部しか翻訳されない結果となります。



3. 対象言語に対応したフォントを選択する


すべてのフォントがアクセント記号などの特殊文字をサポートしているわけではありません。ローカライズ対象言語で使用されるアクセント記号や文字に対応していないフォントを選択した場合、その文字は別のフォントの同等文字、あるいは異なる文字や記号に置き換えられてしまいます。最悪の場合、単語の意味が完全に変わってしまう可能性もあります。


フォントがドイツ語のエッセット(ß)をサポートしている場合

フォントがドイツ語のエッセットをサポートしていない場合、代わりに「fs」と表示されます



4. 複雑なテキスト書式はシンプルに


特定の単語を太字やハイライトで目立たせたい衝動に駆られるかもしれませんが、翻訳後に書式の問題を引き起こす可能性があります。


これは、ある言語で単一の単語で表現できる内容が、別の言語では複数の単語を必要とする場合が多いためです。また語順も言語によって異なるため、太字にした単語が分離され、不自然な見た目となり学習者を混乱させる可能性があります。


She looked up the information on her phone before the meeting.

Sie schaute die Informationen vor dem Treffen auf ihrem Handy nach.

英語の文では太字の単語が並んでいます。

ドイツ語の文では、太字の単語が文頭と文末付近に分散しています。


シンプルなテキスト書式に統一することで、誤りの発生率を抑え、翻訳プロセスをより円滑に進めることができます。


ただし、Articulate 360をご利用でより複雑な書式設定が必要な場合は、最適な結果を得るために以下の書式ガイドラインに従ってください:




5. 国固有の画像、アイコン、記号の使用を避ける


「百聞は一見に如かず」と言われるのには理由があります。画像、アイコン、記号には文化的ニュアンスが込められていることが多く、不適切な画像を使用すると学習者の混乱を招いたり、メッセージの理解を妨げたりする可能性があります。


コースを複数言語にローカライズする場合、言語ごとにグラフィックをカスタマイズする必要がないよう、可能な限り文化的に中立な画像を選択されることをお勧めいたします。


例えば、特定の通貨を示すイラストではなく、無地のコインの山を使用してみてください。

❌ 国固有の画像 

✅ 文化的に中立な画像 



6. 色の象徴性の違いに注意する


西洋文化では、赤は「誤り」や「禁止」を意味することが多いです。しかし中国では、幸福や繁栄を連想させる色として広く認識されています。米国では「正しい」を意味する緑色が、南米の一部の文化圏では死を連想させることがあります。


コースを共有する対象国におけるこれらの色の意味を理解し、学習者の混乱や不快感を与えないよう注意することが重要です。自国と色にまつわる意味が大きく異なる国向けにローカライズされるコースを設計する場合は、両国で中立的な色を使用することをお勧めします。



7. 登場人物は慎重に選ぶ


eラーニングでは、学習者が学んだ知識を日常業務にどう応用できるかを理解する手助けとして、登場人物がよく用いられます。そのため、学習者が共感できる人物を選ぶことが重要です。


特に世界中の学習者を対象とする場合、これは難しい課題となることがあります。この課題を解決する方法の一つとして、コースの冒頭で学習者自身にアバターを選ばせる方法があります。別の選択肢としては、多様なキャラクターを用意し、コースのどこかで全ての学習者が登場するようにする方法があります。



8. 調整が必要な場合もあることを受け入れる


ローカライズプロセス中に一切の調整が必要ないようコースコンテンツを設計することは、常に可能とは限りません。目標はローカライズを容易にし、コース設計が学習の妨げにならないようにすることです。


言語ごとに調整が必要な箇所が見つかった場合は、メモを取っておきましょう。



まとめ


コース作成時にこれらのポイントを意識することで、ローカライゼーションプロセスが円滑に進むだけでなく、世界中の学習者がコンテンツに親しみやすくなります。学習者がコンテンツに共感すれば、トレーニングの効果も高まるでしょう。これこそが皆が望むことではないでしょうか?


ローカライズ作業に圧倒されている方も、ご安心ください。Articulate 360を離れることなく、eラーニングの翻訳、検証、管理が可能になりました。


既に Articulate 360をご利用中の方は、Articulate Localizationの無料トライアル開始については、管理者にお問い合わせください。


Articulate 360が初めての方は、詳細についてはお問い合わせください。


株式会社ディーシェは日本におけるArticulate製品の販売代理店です


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