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KPIを使用したeラーニングビジネスケース

原文「Use KPIs to Make the Business Case for E-Learning


企業組織内でトレーニングの価値を実証しなければならなかった場合、重要なのはトレーニングやeラーニングの投資収益率(ROI)を測定・実証することです。ROIを算出するのは困難な場合がありますが、算出する能力はインストラクショナルデザイナーにとって最も重要なスキルセットの1つです。数字は非常に重要であり、データは会社の時間やお金を節約していることを証明することになります。


インストラクショナルデザイナーは、トレーニングの価値を実証するために、主要業績評価指標(KPI)を十分に理解する必要があります。KPIは、企業組織が進捗をトラッキングして目標を達成しているかどうかを具体的な数値で測る方法です。これらはビジネス目標に直接つながっている必要があり、客観的に測定できる数値でなければなりません。


すべての企業組織にはKPIのセットがあり、各ビジネス部門にも独自のKPIのセットが必要です。トレーニング部門としてどのようなKPIを考慮する必要があるのでしょうか?サンプルを示します。


  • トレーニングROI率

  • コスト削減率

  • 売上増加率

  • 時間節約率

  • エラー率の削減

  • アウトプットの改善率


注意:KPIはパフォーマンスを直接測定する必要があり、定量化でき、企業組織のビジネス目標にリンクしている必要があります。しかしトレーニング部門は多くの場合、次のようなトレーニング自体の価値につながらないKPIを使用しがちです。


  • トレーニングに費やした費用

  • 実施トレーニング時間

  • コース後の評価、アンケート


これらのデータは測定可能な数値ですがパフォーマンス指標ではありません。業務パフォーマンス改善というトレーニングの最終目標についての洞察を提供していません。


トレーニングプログラムに費やした費用自体は、従業員のパフォーマンス向上につながったことを示す指標と言えるのでしょうか?いいえ、そうではありません。また一方でトレーニング後の売上増加は、トレーニングプログラムが成功したという指標と言えるのでしょうか?はい、指標となります!


しかし注意が必要です。トレーニング実施中に新しく改善された販売システムが導入されたり、大きなセールスプロモーションキャンペーンが実施されたりしたらどうでしょうか?これらはトレーニングとは関係ありませんが、トレーニング後の売上増加の要因ともなりえます。


KPIに対するトレーニングソリューションの効果を実証する場合、原因と結果の検証の基本に注意する必要があります。トレーニング実施・評価前に、結果に影響を与える可能性のある変動要素を特定し、分けて考える必要があります。


トレーニングプログラムが適切なKPIを測定していることをどのように確認できるのでしょうか?またKPIに影響を与える可能性のある変動要素をどのように認識することができるのでしょうか?次のシンプルな手順を参考にしてください。



ステップ1:トレーニング対象タスクのKPIを特定する


トレーニングは基本的に誰かに何かをする方法を教えることなので、タスクに基づいています。組織内で実施される全タスクは、ビジネス目標や測定可能なKPIにつなげる必要があります。あなたの仕事は、適切な関係者と話し合い、それらのKPIを事前に特定することです。トレーニング設計前の分析フェーズで行うべきことです。


例えば、Widget Inc株式会社の営業部門向けに製品トレーニングプログラムを設計するとします。この製品トレーニングのKPIをどのように設定すればよいのでしょうか?

まず、Widget Incの従業員が行うタスクを特定します。今回の場合、営業部員は製品トレーニングを受け、営業部員は製品知識で武装することができます。しかし、トレーニング後に期待されることは何でしょうか?答えは、製品を販売することです。


そして製品販売に関係する営業部門のパフォーマンスKPIを決定します。例えば、この製品の販売数に関して、トレーニング前後の増減率をトラッキングすることは、このような状況での理想的なパフォーマンス指標となります。これらのKPIを特定するには、関係者にインタビューする必要があります。



ステップ2:KPIに影響する変動要素を特定する


前述のように、多くの要因がKPIに影響を与え、トレーニング後の結果に影響を与える可能性があります。トレーニング自体の価値を明確に示すには、まずこれらの影響を与える他の要因を特定する必要があります。経営陣や関係者と話し合い、潜在的な変動要素を見つけてから、それぞれを文書化します。


Widget Inc.の例でいうと、トラッキングする1つのKPIが「製品の販売数」であると設定しました。そのため、プロジェクトに関係する関係者と会話して、トレーニングの設計・実施・評価中に、この測定基準に影響を与える可能性のある他の要素を特定します。トレーニング実施週に、大きなマーケティングプロモーションが計画されていたことがわかったとします。これは間違いなくKPIに影響するため、マーケティングチームと調整し、キャンペーンを数週間遅らせるように依頼して、トレーニングの結果を正確に測定できるようにするなどの調整が必要です。



ステップ3:トレーニング前にKPIを測定する


トラッキングする指標を特定できたら、トレーニング前後に測定して測定値がどう変化したかを確認する必要があります。企業組織がビジネス目標達成のKPIを既に特定している場合は、これらの測定値を収集するためのデータ収集方法を準備する必要があります。企業組織がKPIをどのようにトラッキングしているかを調べ、トレーニング前に、基準となるベースライン値を入手します。


Widget Inc.の例では、営業部門は顧客データベースシステム上に営業日報を作成して販売数をトラッキングしているので、このデータベースからベースライン値を入手します。



ステップ4:トレーニング後にKPIを測定して判断する


トレーニング後、改めて測定値を測り、トレーニング前の測定値と比較します。測定値の違いは、トレーニングプログラムの実際の金銭的価値を証明するのに役立ちます。トレーニングプログラムの後、製品売上が10%増加し、他の変動要素が影響していなかった場合、売上増加はトレーニングプログラムに起因するものと考えることができます。


以上が、KPIを使用してトレーニング効果をトラッキング・測定するための簡単な例です。



株式会社ディーシェは日本におけるArticulate製品の販売代理店です


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