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ラーニングスティップエンド:企業が知っておくべきこと

更新日:2023年11月22日

Degreedのグループ会社Learn In社のブログを改編したブログです。


今日、生成 AIとスキルギャップという2つの危機に直面する多くの企業が、ラーニングスティップエンド(Learning stipends、教育給付金)に目を向けています。ラーニングスティップエンドとは何でしょうか?学習と開発のためのデビットカードと考えればよいでしょう。


この記事では、ラーニングスティップエンドとは何か、なぜ企業はそれを使うのか、どのように設定すればいいのかなど、ラーニングスティップエンドについて知っておく必要があることを説明します。この記事は、あなたの個人的な、必要な知識をすべて集めたラーニングスティップエンドのリソースだと考えてください。この記事は、ラーニングスティップエンドについて初めて耳にする方にも、ラーニングスティップエンドをより充実させるためのヒントが必要な方にも、お勧めの記事です。



ラーニングスティップエンドとは何か?


ラーニングスティップエンドとは、企業が従業員に支給する、個々人のアップスキリングや学習の取り組みに使うための費用です。従業員は、会社のガイドラインに合致している限り、自分の好きなようにラーニングスティップエンドを使うことができます。


教育給付金、学習開発給付金、継続教育給付金、教育費など、別の名前でこの概念を耳にしたことがあるかもしれません。従業員がアップスキリングや学習に使えるお金を受け取る限り、それはラーニングスティップエンドです。


この考え方は新しいものではありません。事実、従来の授業料払い戻し制度を改善したものです。しかし、47%の企業が授業料払い戻し制度を支援しているにもかかわらず、利用する従業員が5~10%しかいないという現状では、何かを変えなければなりません。ラーニングスティップエンドは、新しく、エキサイティングな変化です。




プリペイド・ラーニングスティップエンドとは何か?


新しくエキサイティングな変化は、プリペイド・ラーニングスティップエンドです。プリペイド・ラーニングスティップエンドと従来のラーニングスティップエンドの2つは何が違うのでしょうか?


従来のラーニングスティップエンドでは、従業員はブートキャンプ、カンファレンス、書籍などの費用を自分で払い、会社がそれを払い戻します。前払いであるプリペイド・ラーニングスティップエンドでは、払い戻しのプロセスが不要になります。今日、企業は従業員にプリペイド式のデジタルデビットカードを発行することができます。


この違いを指摘するのは重箱の隅をつついているように見えるかもしれませんが、これは重要なことです。ラーニングスティップエンドプログラムを設定する上で、最も重要な決定事項です。これについては後ほど詳しく説明します。



なぜラーニングスティップエンドを利用するのか?


今日、ラーニングスティップエンドは、うまくいけば、従業員をアップスキリングさせ、従事させるための最も公平で効率的な方法となります。これは、ラーニングスティップエンドをコンテンツプロバイダーライセンスや学習管理システム(LMS)などの他のアップスキリングソリューションと比較した場合に特に当てはまります。


ここでは、ラーニングスティップエンドが他のソリューションよりも優れている点を紹介します。

  • フレキシビリティ(柔軟性)

  • パーソナライゼーション

  • スケーラビリティ


フレキシビリティ(柔軟性)

学習と能力開発には、コーチング、クラス、カンファレンス、書籍、トレーニングなど、アップスキリングのための無数のリソースが必要です。スキルを真に習得するには長い道のりが必要ですが、多くのLMSやコンテンツプロバイダーライセンスでは、こうした多様なリソースをすべて提供しているわけではありません。ラーニングスティップエンドがあれば、従業員は必要な時に必要なリソースにお金を使うことができます。


パーソナライゼーション

無数のリソースとともに、すべての従業員のラーニングジャーニーはユニーク、独自のものです。言い換えると、貴社のエンジニアとマーケティングチームの従業員とでは、必要なアップスキリングの内容が異なるのです。(たとえ同じエンジニアだったとしても、二人のエンジニアでは必要なアップスキリングの内容が異なります)ラーニングスティップエンドがあれば、従業員は自分の成長目標に合ったリソースを見つけ、契約、購入することができます。


スケーラビリティ

とはいえ、スケーラビリティ(拡張性)のある方法で、専門的なコンテンツにアクセスすることは困難です。多くの学習開発ソリューションでは、最大公約数的な従業員を対象としたトレーニングやコンテンツを提供しています。これでは、一般的なコンテンツしか生成されず、従業員が深くアップスキリングするために必要な専門的なコンテンツは提供されません。ラーニングスティップエンドでは、従業員はスケーラビリティのある方法で、利用可能な最高の専門リソースにアクセスすることができます。



どういう企業がラーニングスティップエンドを利用するのか?


どのような企業でもラーニングスティップエンドを利用することができます。会社の規模、業界、地理は関係ありません。現在、ラーニングスティップエンドを提供している企業のリストを見ると、ベンチャー企業、ハイテク企業など、すべての企業が含まれています。


最適なワークプレイス(職場環境)

ラーニングスティップエンドを提供することは意思があれば誰にでもできますが、最も賢明な企業はそうしています。Inc Best Workplaces 2022に掲載された企業を調査したところ、72%がラーニングスティップエンドを提供していました。そして、特別休暇よりもラーニングスティップエンドを提供する企業の方が多いのです。これはちょっとした現象で、過去6年間で、福利厚生としてのラーニングスティップエンドは8%から70%に増加しました。つまり、従業員にラーニングスティップエンドを支給している企業は、時代の先端を行く優良企業であると言えます。



大多数の従業員

企業だけでなく、従業員もラーニングスティップエンドを歓迎しています。2030年にはZ世代とミレニアル世代が労働人口の74.7%を占めると言われていますが、彼らはラーニングスティップエンドに注目しています。


なぜでしょうか?


まず、Z世代とミレニアル世代の労働者は、学習と能力開発に価値を見出しています。LinkedIn社の調査によると、Z世代の76%が学習と能力開発を成功の鍵だと考えており、Gallup社の世論調査では、ミレニアル世代の87%が能力開発機会を仕事において重要だと位置づけています。つまり、ラーニングスティップエンドを活用することで、企業はこれらの若い労働者が望むものを提供することができるのです。


第二に、若手社員にとってパーソナライゼーションはバズワードであり、ラーニングスティップエンドは自分の伸ばしたいスキルを選択できるようになります。Learn Inがミレニアル世代とZ世代の労働者を対象に行った調査では、若い労働者は「個人ベースの学習予算による個人的な学習の選択」を、企業が提供できるサポートとして2番目に重要なものとして挙げています。


第三に、プリペイド式のラーニングスティップエンドを利用すれば、学習と能力開発の機会がより身近なものになります。若者の半数は給料日から給料日への綱渡り的な生活をしているため、払い戻し制だと、ラーニングスティップエンドと比べると多くの従業員を見放してしまう可能性があります。



ラーニングスティップエンドはどのような問題を解決するのか?


別のセクションでも説明しますが、ラーニングスティップエンドを利用するメリットはたくさんありますが、多くの企業が2つの大きな問題を解決するためにラーニングスティップエンドを利用しています:

  1. 広がり続けるスキルギャップ

  2. 生成AIの台頭


問題その1:広がり続けるスキルギャップ

今日のスキル不足を「ギャップ」と呼ぶのは、少し語弊があります。世界経済フォーラム(WEF)と経済協力開発機構(OECD)は、2030年までに10億件の仕事が新しいスキルを必要とすると予想しています。


オートメーション(自動化)だけでも、まだ世に存在しない9,500万の仕事が生まれると言われています。『最大の問題は、ロボットがすべての仕事を奪うことではない。仕事を奪う人間の数が足りないということだ』とKorn Ferry社は言います。簡単に言えば、技術革新と自動化のスピードが速いため、企業が必要なスキルを持つことが難しくなっているのです。


このスキルのキャズム(隔たり、溝)に対して、Gartner社は、人事部門のリーダーの60%が、重要なスキルとコンピテンシーの構築が2022年の最優先事項であると回答したと報告しています。その言葉通り、McKinsey社は、69%の企業が2019年以降、アップスキリングのための投資を増やしたことを明らかにしました。そして、これらのアップスキリング投資の多くには、ラーニングスティップエンドが含まれています。なぜでしょうか?



ラーニングスティップエンドがアップスキリングを促進する

企業がアップスキリングの問題を解決するためにラーニングスティップエンドを利用するのは、迅速かつ公平で効果的だからです。ラーニングスティップエンドは迅速な解決策を提供するだけでなく、煩雑な手続きを省き、従業員が適切なタイミングに適切なトレーニングなどにアクセスできるようにするものです。


ラーニングスティップエンドの利点のひとつは、従業員がスキルを身につけながら同時に仕事をすることができることです。HR業界のソートリーダーであるJosh Bersin氏は企業に「学習を日常業務の一部にする」ことを提言していますが、これは彼が言うところの "Learning in the flow of work" のことでもあります。『学習が本当に起こるためには、学習が勤務生活にフィットし、勤務生活に合わせて行われる必要があることを企業は認識すべき』と言っています。


Salesforce社のような企業は、従業員がこの仕事上のアップスキリングに良い反応をすることを発見しました。Salesforce社の調査では、80%の社員が仕事の中での学びの方が情報をより保持できると答えています。Salesforce TrailheadジェネラルマネージャーであるHeather Conklin氏は、『チームメンバーに今必要な重要なスキルを教え、実践する機会を提供することで、学習がより身近なモノになり、情報を保持するのに役立ちます』と述べています。


問題点その2:生成AIの台頭

テクノロジーの絶え間ない進歩は、スキルギャップをさらに広げます。生成AIが登場する以前は、従業員の半数以上(52%)が、自分は「簡単に仕事を変えられる」と考えていました。そして、従業員の不安はそれほど大きく外れてはいません。Chat GTPのような新しい技術の進歩が登場して以来、IBM社は7,800の仕事をAIに置き換えることができると発表し、どの仕事が本当に人を必要とするのかを評価するために採用を一時停止しています。


Checkr社による最近の調査で、いま生成 AIの世界では、アメリカの労働者の74%が「自分の仕事はいずれAIツールに取って代わられるかもしれない」と考えていることがわかりました。その恐怖は非常に現実的で、67%もの労働者が「仕事を続けるためなら私財を投じてでもAIについて学びたい」と考えています。


ラーニングスティップエンドがリテンションを促進する

67%の従業員がAIのアップスキリングのために自腹を切ることをいとわない一方で、アップスキリングを提供する企業の魅力、エンゲージメント、ロイヤルティを想像してみてください。若い世代にとっては、非常に大きな意味を持つのです。この世代は、「Great Reshuffling(大再編成時代)」に参加したのと同世代の労働者であることを忘れないでください。


PEWの世論調査で、2021年に辞める理由を労働者に尋ねたところ、2番目に多かった理由は「企業が昇進の機会を十分に与えていない」でした。 1年前、アップスキリングとキャリア開発が重要だったならば、生成的なAIが登場した今、それが今やどれほど重要なことなのか想像してみてください。従業員は、この新しいAI労働環境におけるナビゲートとアップスキリングのために、企業が投資し、サポートしてくれることを従業員は知る必要があるのです。


Great ReshufflingやChat GTPの前から、多くの研究が、学習と能力開発を利用して定着率を向上させる戦略を提言していました。Capterra社の調査によると、87%の企業が、「従業員の学習・能力開発プログラムが人材の定着に不可欠である」と回答しています。従業員も同意見です。Gallup社のThe American Upskillingという調査では、労働者の71%が「学習によって仕事の満足度が高まった」と回答し、61%が「学習の機会によって会社に留まりたいと思うようになった」と回答しています。



ラーニングスティップエンドを利用することで、さらにどのようなメリットがあるのか?


人材の定着とスキル開発は、貴社の予算として取り組むべき最も緊急なニーズの一つかもしれませんが、従業員教育は、従業員と企業にとって多くのメリットをもたらします。ラーニングスティップエンドは以下のような効果があります。

  • 採用の機会の増加

  • 従業員エンゲージメントの向上

  • 多様性、公平性、包摂(DEI)イニシアチブのサポート

  • キャリア開発の促進


採用の機会の増加

ラーニングスティップエンドは人材の定着に役立つだけでなく、採用の際にも惹きつける効果があります。今日の従業員が十分な成長機会を得られない職場を辞めたいと考えているのであれば、成長機会は就職活動の際の重点要素の上位に位置することになります。実際、ある調査によると、求職者の80%が、新しい仕事を探す際に企業の専門的な能力開発の機会を重要視していることがわかりました。この統計を再確認するために、Wyzant社の共同設立者Andrew Geant氏は、『応募者が応募した理由の上位にラーニングスティップエンドを面接で挙げることが多い』と述べています。


従業員エンゲージメントの向上

採用や定着率を期待通りに向上させるツールは、従業員のエンゲージメントを高める効果もあります。教育プラットフォームを展開するUdemy社によると、エンゲージメントの高い企業の半数以上が、年間31~50時間の学習をする従業員を抱えていることがわかりました。そして、この学習がポジティブなエンゲージメントにつながっているのです。Glintの調査によると、従業員は「学習と成長の機会を仕事における幸福の原動力の第1位」と考えています。


残念ながら、学習・能力開発プログラムに関しては、2.5~5%が従業員エンゲージメントの平均値となっています。しかし、プリペイド式のラーニングスティップエンドを利用すれば、学習開発チームは信じられないほどのエンゲージメント向上を目の当たりにすることができます。テック企業のCheckr社は最近、プリペイド式のラーニングスティップエンドに切り替えることで、従業員エンゲージメントがわずか5カ月で2.5%から20%に上昇したことを明らかにしました。


多様性、公平性、包摂(DEI)イニシアチブのサポート

プリペイド式のラーニングスティップエンドでエンゲージメントが上がるのは、より多くの従業員が利用できるためです。従来の払い戻しモデルでは、お金と時間に余裕のある従業員しか教育給付金を利用することができません。アメリカ人の10人に6人は500ドルの貯金すらないため、ほとんどの従業員は2,000ドルのコーディング・ブートキャンプを受けるために前払いすることができません。


また、Training Industryの世論調査では、アメリカ人の65%が、すべての従業員に教育給付金を提供することは、職場における人種や男女の平等を促進するのに役立つと考えていることがわかりました。


その解決策が、プリペイド・ラーニングスティップエンドです。プリペイド・ラーニングスティップエンドは、企業がすべての従業員にアップスキリングの機会やキャリアアップへの公平な場を提供するための方法です。


キャリア開発の促進

LinkedInによると、62%のL&Dリーダーが社内のモビリティを優先しているとのことです。人材の定着と並んで、ラーニングスティップエンドプログラムの成功は、リーダーが従業員のキャリアアップを支援するための礎となる可能性があります。


チュータリングプラットフォームを適用しているWyzant社では、従業員が仕事に関連するスキルのために同社のチュータリングサービスを無制限に利用でき、年間2,000ドルを自由に使うことができます。『私たちは、ラーニングスティップエンドを秘密兵器のようなものだと考えています。採用活動に役立つだけでなく、現在の従業員が教育機会を利用してスキルやケイパビリティ(能力)を向上させることで、社内での昇進を容易にすることもできます』と共同設立者のAndrew Geant氏は言います。



ラーニングスティップエンドをどのように設定すればよいのか?


従業員の学習費用を構成、管理する方法は、会社の予算、リソース、ニーズに応じて、いくつかあります。おそらく、ラーニングスティップエンドを設定する際に最も重要な決定は、従業員が学習用の費用をいつ受け取れるかを決めることでしょう。この決定は、エンゲージメントとアクセシビリティに大きな影響を与えるので、注意してください。


払い戻し制度とプリペイド・ラーニングスティップエンドの比較

前述のように、従来の払い戻しモデルでは、従業員は学習・能力開発の機会を得るために自分で前払いをする必要があります。プロセスによっては、払い戻しに数日、数週間、あるいは数ヶ月かかることもあります。これでは、従業員にとって厳しい状況が起きてしまいます。


例えば、ある従業員が3ヶ月間のプログラムコーディングのブートキャンプに参加したいとします。払い戻しモデルでは、従業員は入学するために2,000ドルの自己資金を支払う必要があるかもしれません。また、払い戻しプロセスによっては、払い戻しを受けるために、3カ月間のコースが終了するまで待たなければならないかもしれません。


払い戻しモデルを採用する場合は、軽めの学習や能力開発の機会をサポートする場合が最も効果的です。例えば、ある従業員が20ドルの本と80ドルの単発のコースを購入したとします。このような場合、払い戻しモデルは一部の従業員には有効かもしれません。しかし、本当に公平に、そして深いスキルアップに必要なブートキャンプやコースに費用を提供するためには、プリペイド・ラーニングスティップエンドが最適なのです。


手作業 vs プラットフォーム管理

今日、どんなプロセスも簡単にするアプリやプラットフォームが常に存在し、ラーニングスティップエンドも例外ではありません。今日、Monday.comやAsanaのようなスプレッドシートやプロジェクト管理ツールを使って、ラーニングスティップエンドを手動で構築することもできます。


既存のツールを使用して、次のことができます。

  • 学習機会をリストアップするシートやボードを作成する

  • 従業員が電子メールやタグを使用してコースや資金をリクエストできるようにする

  • 修了日や習得したスキルを入力する

  • 自分のクレジットカードで受講料を前払いしたり、従業員が注文書を作成する


手動の仕組みは、小規模な企業や、専用プラットフォームに投資する前に導入テストを行いたい企業にとって、貴重なオプションとなり得ます。しかし、手作業による解決策は、時間がかかり、従業員が給付金を得るために複数のステップを踏む必要があるため、浸透率が低いと意味がなくなる可能性があります。


プラットフォーム管理

企業のラーニングスティップエンドを支援するプラットフォームも存在します。プラットフォームによっては、企業がラーニングスティップエンドを管理、導入、サポート、トラッキングできるようになります。

  • デビットカードの発行

  • 職場で学習するための時間の確保

  • 従業員個人予算に上限を設定する

  • 支出額の確認

  • 予算の追加と削減

  • リクエストの承認、カードの再発行やカード枠の割増

  • 従業員の進捗をトラッキングし、ROIの可視化


専用プラットフォームは、あらゆる組織、特に大企業にとって価値ある選択肢となり得ます。しかし、企業規模にかかわらず、ラーニングスティップエンドプラットフォームは、スピード、使いやすさ、成果のトラッキングという点で、非常に多くの利点を提供します。



全てをカバー vs 仕事に関連するスキルをカバー

ラーニングスティップエンドを業務に直接関連するスキルに限定するかどうかについては、2つの考え方があるようです。Amazon社は、倉庫の従業員が正看護師になったというストーリーを共有しながら、どんなプログラムにもお金を出しています。その論拠は、このお金は失うということよりも、多くの人材を惹きつけ、どんな新しいスキルでも学べることで、組織全体の学習能力を高めるというものです。


一方、Buffer社では、キャリア関連の学習に使える年間800ドルを従業員に支給しています。また、従業員は書籍やオーディオブックに無制限にアクセスできるKindleも提供されます。同様にSlack社では、自己啓発のために年間500ドル、専門分野のコースのために2000ドルを支給しており、従業員が会社のニーズや目標に沿ったスキルを身につけられるよう導くべきだという主張がなされています。


これらの指針には、どちらもプラスとマイナスがあります。ラーニングスティップエンドを好奇心や探究心を満たすための楽しい福利厚生と考えるなら、従業員にスキーのレッスンに申し込ませればよいでしょう。しかし、今後数年間にアップスキリングや人材育成の必要性が高いと予想される場合は、ラーニングスティップエンドを会社の目標に沿わせた方がよいかもしれません。



ラーニングスティップエンドを最大限に活用するための基本的なコツは何か?


特に企業目標に沿ったラーニングスティップエンドにしたい場合は、以下の6つのベストプラクティスを活用してください。これらの6つのヒントは、学習を促進し、従業員の成長とビジネスのニーズを一致させる教育給付金プログラムを実施するのに役立ちます。

  1. 給付金の柔軟性を高める:複数の福利厚生予算を考慮し、資金をより有効に活用できる箇所を確認する。

  2. 小さく始める:既存の研修予算を活用し、従業員1人当たり年間50~100ドルから提供できるようにする。

  3. プリペイド・ラーニングスティップエンドを利用する:従来の授業料の払い戻し制度は学習への障壁となり、ほとんど利用されていない。

  4. 即戦力となるスキルを対象とする:ラーニングスティップエンドは、企業内の人材モビリティ(流動性)を目的とした手段であることを忘れてはならない。

  5. 修了と成功を保証する:従業員の業務範囲や役割を拡大し、昇進、昇給、キャリア転換につながるスキルで従業員をレベルアップさせるためのプログラムとして設計する。

  6. 成果を測定する:ラーニングスティップエンドは、「学習優先」の考え方を確立する機会であり、従業員が将来会社の事業が必要とするスキルを身につけるための選択権であることを保証する。



リスキリングと人材定着への早道


生成AIとスキルギャップは、企業の規模を問わず、脅威になる恐れがあります。人材とスキル構築のための競争に遅れをとることができる企業はありません。ラーニングスティップエンドは、企業が両面で競争し勝利するための強力な第一歩を提供し、従業員が切望する能力開発の機会を与え、企業に弾力的なスキルパイプラインを提供することができます。


 

By Degreed, June 13, 2023

 
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