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スキルデータとは?アジャイルな人材開発のためにスキルデータを使用する3つの方法

更新日:2023年11月27日


スキルデータは複雑なように思えます。しかし、そう思う必要はありません。


Degreed LENS Liteの最新のブログ記事を計画しようと腰を据えた時、私たちDegreedのバーチャルイベントが改めて分かりやすさを提供していると判断しました。


まず私たちは「スキルデータとは一体何か?」を自問し始めました。定義上ではスキルデータには、スキルに関するケイパビリティ(能力)、証明性、関連するデータが含まれます。要するに、スキルデータは人々が何を行うことができるかを測定したデータです。イベントに登壇した、Novo Nordisk社、Whirlpool社、FICO社のラーニング部門の責任者から得た洞察は、スキルデータの使用方法が組織間で大きく異なる可能性があることを示しています。彼らの完全なイベントセッションについては、LENS Liteオンデマンドでご覧ください。



Novo Nordisk社:ビジネスに強みを合わせる


デンマークに本拠を置く製薬会社 Novo Nordisk社のスキルは非常に重要です。約100年間、糖尿病、肥満、血液疾患などの深刻な病気を抱える人々のまだ満たされていない医療ニーズをイノベーティブな治療法を開発してきました。Novo Nordisk社の従業員は、エンゲージし、常に最先端にいる必要があります。


『従業員は常にゲームのトップに立つ必要があります。』と、同社のグローバルパフォーマンスデータ責任者のDerek Mitchell氏は述べています。『従業員はただ「働く」だけではいられないのです。』


Novo Nordisk社のラーニング部門のリーダーがこれらのダイナミクスを深く理解するということは、スキルデータを考えていることを意味しています。

  • 会社としてのベンチマークの強さ 例えば、分析を行っている人はPower BIやTableauなどのデータ視覚化ツールを自信を持って使っているのか?

  • 長所や短所が会社の戦略目標にどのように沿っているのか 部署や役割に関係なく、リーダーはすべての従業員が特定のスキル(例えば、デジタライゼーションとサステナビリティのスキル)を持っていることを期待しています。会社は、どれくらいスキルを持っているか、そしてどこをアップスキリングする必要があるかをすばやく確認できる必要があります。

  • 人々のより広い関心 金融業で働いている人は会計関連のスキルだけに興味があるということではありません。おそらく彼らは他のビジネス分野でも必要とされるスキルも持っています。

彼らへの洞察により、部門の枠を超えたコラボレーションが可能になり、アジャイルな人材育成がサポートされるとMitchell氏は述べています。

『私はよくコンタクトセンターについて考えます。コンタクトセンターでは、多くの人が週に3日電話やウェブチャットに対応しています。多くの場合、コンタクトセンター内にはかなりの学生がおり、彼らはデータサイエンスのスキル、心理学のスキル、ビジネス開発のスキルを持っています。高いポテンシャルを持つ人材が組織内で発掘されておらず潜んでいるのです。』


Novo Nordisk社では、Degreedで人々が現在のスキルを自己評価し、学びたい他のスキルを特定しているデータを収集しています。地域、ビジネス部門、年齢、そしてHRシステムからの情報とを解析できるので、ラーニング部門のリーダーはマウスを3回クリックするだけで、ある集団の長所と短所を特定できるとMitchell氏は述べています。

『これは、ビジネスにソリューションを積極的に導入できる、つまりビジネスステークホルダーと一緒に最前線に立つことを意味します。このデータを使って、より特化したターゲットキャンペーンを強化しています。』



米Whirlpool社:オープンで正直なキャリアアップ


アメリカの白物家電の大手メーカーWhirlpool社でのスキルデータは、学習とアジャイル人材開発に取り組むための新しい手法の生命線です。L&Dガイドラインとして情報を提供し、家電メーカーがスキルのギャップを埋めるのに役立ちます。


L&D部門のシニアマネージャーであるRayssa Mederios氏は、スキルデータをプロセスに適用するために、L&D部門は最初にWhirlpool社のラーニングエクスペリエンスの目的を定めたと述べています。


Whirlpoolのスキル開発プロセスには、いくつかの目標があります。

  • 現在の役割に必要なスキルを習得する機会を従業員に与える

  • キャリアアップに関する透明性を高め、従業員が成長するために必要なスキルを理解できるようにする

  • 従業員にナレッジを共有し、他の人からも学ぶ機会を与えることにより、従業員のエンゲージメントを促進する

  • エンゲージメントの向上を活用して、生産性を高め、イノベーションを高め、会社全体を成長させる


最近、米Whirlpool社のL&D部門は、スキルデータを収集するパイロットプロジェクトを実施し、300人の従業員、70人のマネージャー、50人のSME(分野専門家)を研究開発の役割に従事させました。


L&D部門はそのデータを使って、従業員とマネージャーがオープンで正直なキャリアに関する対話を行い、より効果的な個人学習目標を設定し、目標を達成するための個人に特化した実用的な計画を作成することを奨励しました。またDegreedを使って、特定のスキルセット用にカスタマイズされたDegreedプラン®とパスウェイ®を作成しました。


プロジェクト初期段階の結果として、個人にカスタマイズされた自己啓発計画、そして研究開発に向けた新しい学習目標が形成されました。そして改善されたリソースについて、Mederios氏はLENS Liteで語りました。

『SME(分野専門家)が第3者のデータポイントとして、スキル習熟度に関する見解を共有することは非常に良いことでした。私たちはこのムーブメントを拡大したいと考えています。』



FICO(フェア・アイザック)社:未来のためのアップスキリング


FICO社でのスキルデータは、アジャイル人材開発に根ざしたターゲットを絞った取り組みとパーソナライズされる学習計画を知らしめ、作成するためのツールです。FICO社は信用格付け会社としてグローバルでもよく知られており、銀行、保険会社、通信会社、小売業者などに分析ソフトウェアソリューションを提供しているので、分析ソフトのスキルデータはFICO社のグローバルビジネスの戦略的優先事項と直結しています。


『スキルデータとは違い、従来の学習データはコースの完了情報と学習時間をメインにしていることがよくあります。』と同社のデジタルラーニングのシニアディレクターであるChrissy Chamberlain氏はLENS Liteイベントで語りました。

『学習効果を測定し、測定結果をビジネスの業績成果に直接結び付けようとしたことがある方は、手を挙げてください。そのことを達成するのは非常に難しく、維持するのはさらに困難ではありませんか?この意見は正しいと思いませんか?私の経験では、従来のラーニングデータは、時間と動きの研究になってしまうことがよくあります。

スキルデータは同じではありません。なぜならトレーニング要件ではなく、成功結果を達成するためのスキルとタレント人材の要件がビジネス戦略の中核にあるためです。そしてスキルは測定可能です。さらに拡大、スケーリングすることもできます。コンテキストをラップすることもできます。初心者、中級者、専門家までのアップスキリングの旅をトラッキングすることができ、学習はその旅の中でサポートされるアクティビティになります。』


このため、スキル開発は学習の目的になり、時間の経過に伴うスキルデータの動きを測定することは、アジャイル人材開発と従業員エンゲージメント戦略にとって重要な指標になります。


FICO社は、いくつかの主要なユースケースに焦点を当て、スキルデータを使い、次のことを行っています。

  • アップスキリングをターゲットに 新たなビジネス上の優先事項についてリーダーと対話し、対象としたスキルへのアップスキリングをターゲットします。(例:分析サービスの向上、新しい販売戦略への転換、女性リーダーの昇進など)

  • スキルプランの作成 ある役割のベースラインやターゲットスキルレイティングに基づいて、アップスキリングの取り組みと個別の能力開発計画をサポートするスキルプランを作成します。

  • スキル測定を何度も行う 時間の経過とともにスキルの動きを何度も測定し、「Xを実行する能力が15%向上」などの結果を報告します。


Chamberlain氏によると、スキルレイティングに関する心理的安全感を最初に生み出すことで、このプロセスを可能にするといいます。

『私たちは、スキルレイティングはパフォーマンス測定ではない、査定にはつながらないことを同僚に伝え続けました。行動とパフォーマンスベースの結果の組み合わせに基づいてパフォーマンスを測定するからです。スキルデータは、パフォーマンスへの期待要因にはなりますが、パフォーマンスの測定ではありません。これにより、個人は自分が今どのレベルにいて、どのレベルに行く必要があるかについて本当に正直になることができます。』



さらに詳細を知りたい場合は?


上記のすべてのセッションは、オンデマンドページで見つけることができます。


11月に開催されるLENS LA 2021にもご参加ください。ここでは、テクノロジーと人々が持っているスキルに関するデータを活用する最も賢い方法を探求します。これにより、貴社タレント人材の採用、マネジメント、能力開発により良い投資を行う方法を検討することができます。


 

By Tom Schultz, Content Writer

September 15, 2021

 

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