アジャイルな職場環境へのアプローチ方法

原文「How I Learned to Stop Worrying and Love an Agile Work Environment


キャリアモビリティは、健全な企業の人材戦略においてますます重要な要素となっています。外部から人材を調達するよりも低コストであり、従業員のエンゲージメントや予期しないイノベーションを促進します。しかし、それは人材の獲得、学習と能力開発、報酬、人員計画など、ビジネスの非常に多くの分野に関連しているため、どこで、どのように、いつ、または誰と始めるべきかを知るのは困難です。


グローバルなトップダウンモビリティアプローチは魅力的ですが、今日のニーズを解決する複雑な戦略は、グローバルに実装される頃には時代遅れになってきています。企業組織は、コンピテンシーフレームワークに何年も費やしてきました。完成した時には時代遅れであることに気付くだけです。パンデミックの混乱状況は一時的なものであることを願っています。しかし、COVID-19が私たちに何かを教えてくれたとするならば、それは変化のペースが加速したということです。企業は、この現実を無視するのではなく、イノベーションが必要な場合、長期的な計画よりもアジャイルな職場環境を優先することで、チャレンジする文化を構築する必要があります。


ソフトウェア開発の初期段階の時代では、企業は技術要件の長い複雑なリストをまとめ、エンジニアリングは、関連する余計なものも含めて、計画どおりに正確に製品を構築することに専念していました。ターンアラウンドタイムは数か月または数年で測定され、ユーザビリティ、価値、市場変化に関するフィードバックを収集する仕組みはほとんどありませんでした。もちろん、この方法で構築された製品が成功することもありましたが、リスクは非常に大きく、ユーザーがこのソリューションを気に入らなかったらどうするのでしょうか?もし目的の問題が劇的に変化して、そのソリューションがもはやニーズに対応できなくなった場合はどうするのでしょうか?


これらのリスクにより、IT はアジャイル手法への移行を余儀なくされました。つまり、無駄のない最初の反復過程で構築し、フィードバックをすばやく収集し、改善点を頻繁にリリース、テストしました。これにより、最初の要件収集フェーズの負担が軽減され、今日の動的な本質が認識され、最も重要なフィードバック、つまり実際に製品を使用しているユーザーから得られるフィードバックが優先されるのです。


L&D業界の人々は、マーケティング業界や IT業界から拝借することで驚くべき結果が得られる場合があることを知っています。これも例外ではありません。アジャイル手法のアイデアを拝借し、企業組織でアジャイルな職場環境を作ることもできます。どのように行うかを見てみましょう。



1. 企業組織内でアジャイルな職場環境を推進する


通常、これには実験が必要です。おそらく、あなたは袖をまくり上げて始める準備ができていることでしょう。ワクワクすることもあるでしょう。しかし、あなたは企業で働いていることを忘れないでください。物事は複雑で、時には官僚的であり、スタートアップに役立つ原則はもう過去のものです。the bean bag chairsを覚えていますか?予算の割り当て方法ではありませんし、未経験なリスクを冒したくはありません。


幸い、リーンアプローチを用いた、すなわち無駄のないチームの支援者になるには、利用できる多くの調査結果があります。ある調査では、リーンアプローチを適用するプロジェクトは期限内(5%ほど早く)に完了する可能性が高いことがわかりました。予算面では、リーンアプローチプロジェクトは平均9%ほど予算を下回りますが、そうでないプロジェクトは 2%しか下回りません。


Degreed が最近協働した会社は、コールセンターの従業員が多く、離職率に問題がありました。このビジネス分野での離職率は何年にもわたって危険信号が上げっており、エンゲージメント率は低いままでした。Degreed の導入支援者の 1 人は、別の方法で問題にアプローチすることを約束し、以前行われていた取り組みデータを収集することから始めました。ある地域ではいくつかの施策が行われていましたが、多くの解決策は暗闇でやみくもにバットを振り回しているように感じられました。彼女は、適切な解決策を見つける前に、問題をよりよく理解する必要があることを知っていました。


彼女は、組織全体で一度にアジャイル手法を擁護することから始めたわけではありません。彼女は、アプローチの力を実証するために、業績に直結する特定の取り組みのためにアジャイルな職場環境を導入することを選択しました。



2. 従業員を知る


アジャイルな職場環境を導入する時、私たちは従業員の価値を最大化することを目指していることを忘れないでください。つまり、最初に従業員の課題を掘り下げる必要があります。ほとんどの企業はエンゲージメントアンケートから始めますが、開始点として最適です。例えば、「会社はあなたの成長をどのようにサポートしていますか?」などの質問に対して、あまり良い結果が得られなかった後、ラーニングエクスペリエンスを改善するという目標を持って、我々のクライアントはDegreedにやってきます。ラーニングエクスペリエンスプラットフォームへの投資は、チームがより有意義なエクスペリエンスを推進できるようにする優れた方法ですが、従業員に真の価値を生み出すには、現在の環境での課題をさらに深く掘り下げる必要があります。


エンゲージメント調査の結果であろうが、ビジネスや統計での定着率や昇進率であろうが、従業員およびマネージャーを数人集めて、実際に何が起こっているか率直に聞いてください。ここではインタビューが最も効果的ですが、リソースによっては自由回答のフォローアップアンケートでもうまく機能する可能性があります。場合によって、特に信頼が不足している場合は、サードパーティの会社のサービスを利用すると便利ですが、信頼性の高い環境であったとしても、回答結果が機密であることを従業員に確実に周知してください。これは恥ずかし目を受けることや非難されることではないことを皆が認識しなければなりません。


従業員が直面している課題を深く理解するためにインタビューを実施するには、規律が必要です。Silicon Valley Productグループのこのフレームワークは、このようなインタビューの準備と実施に役立ちます。


コールセンターの問題に取り組む支援者は、多くの人が働き始めて90日以内に退職し、90 日を過ぎた人は約2年で退職する可能性が高いことを発見しました。彼女はこの二つの問題にインタビューでそれぞれを掘り下げました。大量採用と離職率の高さから、彼女は両方の母集団の退職者のインタビューに同席することができました。



3. 従業員の課題を定義する。それが解決しようとしている問題です。


インタビューを実施したら、学んだことを理解する時です。複数の従業員から同様のテーマを聞きましたか? もしそうなら、それは何ですか?同様のテーマを聞けていない場合は、まだ十分な量の人と話せていない可能性があるので、インタビューに戻ってください。聞いたことを重要課題にまとめ、そして優先順位を付けます。


優先順位をつける時、あなたは両極の間で考えることになります。それはユーザー価値の最大化と無駄の最小化です。この段階で、一方にスティーブ・ジョブズ、もう一方に近藤麻理恵を想像してください。「スティーブ」は、もっと大きく考えて、喜ばせることにもっと集中しようと言います。「こんまり」は、不必要な複雑さを抑えましょうといいます。架空の人物と話してうまくいかない場合は、価値vs複雑性モデルを使って、これらの問題をランク付けしてみてください。ゴールは、潜在的な価値が最も高く、必要な労力が最も少ないものを見つけることです。


コールセンターでは、入社から90日以内に退職する従業員は、プロセスの摩擦や社会的孤立など、多くの問題に苦しんでいることがわかりました。一方、もう少し勤続年数が長い従業員は、主にキャリアアップの欠如が原因で退職していました。またマネージャーは非常に貧弱で、多くの場合、適切なオンボーディングや適切なキャリアに関する会話など、必要なものをどちらの人々にも提供できていませんでした。



4. 実用最小限の製品 (MVP) を設計する


優先順位を明確に理解したら、それらを解決するための最良の方法について仮説を立て始めることができます。アジャイルな職場環境の重要な要素は、私たちの解決策はそれがどれほど魅力的に見えても仮説であるということです。問題毎に解決策を MVP として構成し、以下を特定します。

  • 価値提案:この解決策はどのように価値を生み出すのか?それは、私たちが特定した問題をどのように解決するのか?

  • 主要活動:この価値を促進するために、少なくとも何をする必要があるのか?

  • 主要リソース:上記について何を実行する必要があるのか?

  • 基準:成功したかどうかはどのようにしてわかるのか?


コールセンターには1つの優れた解決策が提案されました。それは、勤続年数が長い従業員に新しい従業員をメンタリングする機会を与えることでした。これが各人のエンゲージメントを生み出し、終身在職へのキャリア開発を提供できるという仮説でした。プログラムが定義され、成功はプログラム参加前と参加後のアンケート、および参加者の定着率に基づいて測定されました。


プログラムロールアウトの最初の反復過程は、価値を最大化することですが、できるだけ多くのことをできるだけ早く学び、解決策が正しいかどうかも重要であることを忘れないでください。そのため、デザインをしているときに、MVP には予想以上の手作業が必要になる場合があることに注意してください。うまくいけば、後でインフラに投資できるので、これは問題ありません。私たちの指針の1つとして無駄をなくすことで、うまくいくかどうかわからない解決策に必要以上の投資をすることはできません。


優先順位を付けた問題の数によっては、複数の MVP が必要になる場合があります。リソースやその他の制約に応じて、これらの MVP を並行または順次に実行できます。1つの点に注意してください。同じユーザーグループの複数の問題に取り組んでいる場合、これらの MVP を異なる時間に実行して、それぞれの結果を個別に測定できるようにすることをお勧めします。



5. 測定して繰り返す


MVPを展開して結果を収集したら、この解決策についてこれからどうするのかの決定を行います。これは、より効率的に規模を拡大するのか、微調整を加えて別のMVPを実行するのか、またはプロジェクトを完全に取りやめるのかを考える時です。これは組織のアジリティを決定づけるプロセスです。


コールセンターの例では、このプログラムによって新入社員の離職率は減少しましたが、社歴の長い従業員には有意な影響はありませんでした。メンターシッププログラムを拡大する前に、導入支援者は別のインタビューを実施して、勤続年数が長い人が抱える問題を理解しました。彼女は問題の一部を解決しましたが、さらに多くの価値を生み出すために、次のゴーアラウンドで反復する必要があります。


したがって、MVPが「失敗」だった場合、つまり期待していた結果が得られなかった場合 は、逆に祝う時です。なぜなら貴重なことを学べたからです。それをMVPとして展開したので、リソースの無駄を最小限に抑えることができました。これはおそらく、アジャイルな職場環境を採用する最も重要な要素です。何かが機能していない時には、謙虚に、正直に、自信を持って、まったく完全に方向転換する必要があります。これは、最終的に非常にインパクトのある結果につながります。


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By Sarah Mullens, Product Manager, Skill Analytics

June 3, 2021

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