2025年のラーニング部門リーダーにとって何がホット(重要)で何がホットでないのか
- DISCE
- 5月1日
- 読了時間: 8分

トレンドは移り変わります。事業戦略は進化します。昨日うまくいったことが今日も通用するとは限りません。
昨年の同テーマのブログの分析では、スキルベースの学習とAI主導のパーソナライゼーションの台頭に注目しました。今年は特にAIの加速が顕著であり、リーダーシップ開発や、人材開発がビジネスに与えるポジティブな影響を捉える包括的な指標の追跡にも注目しています。
2025年には、賢明なラーニング部門リーダーたちは、AIを活用したアップスキリング、事業戦略に即した学習戦略、人間中心の能力開発にさらに力を入れるでしょう。同時に、「何でもそろっているのが良い」という考え方に過度に依存する傾向は、ランダムな学習コンテンツの詰め込みにつながることも多く、今後ますます衰退していくでしょう。
どのトレンドを取り入れ、どのトレンドは捨てるべきでしょうか?ホットなトレンド(そしてそうでないもの)について詳しく見ていきましょう。

2025年の学習トレンド
注目されるもの(What's Hot)
効率性、エンゲージメント、主要なビジネス目標との整合性をサポートするAI活用のL&D(学習&開発)
学習をより関連性があり、パーソナライズが最適化され、効果的なものにするスキルベースの学習戦略
学習施策を重要な成果と結びつけるための明確な測定基準を優先する予算と成功の明確な関連付け
廃れつつあるもの(What's Not Hot)
仕事の人間的側面を軽視すること、つまり適応力、感情的知性、クリティカルシンキングなどのソフトスキルやつながりを軽視すること
リーダーシップ開発の軽視、つまりリーダーシップ開発を単発のイベントとして扱い、継続的かつ重要な取り組みとしないこと
質よりも量を優先し乱発する無計画な学習コンテンツの大量配信
注目されているのはAIによる強化されたL&D
AIは、全体的な人材プランニングから第一線で働く従業員一人ひとりの学習体験に至るまで、L&Dのあり方を根本から変えつつあります。なぜでしょうか?それは、効率的なアップスキリング、高いエンゲージメント、そしてビジネスニーズに合わせて絶えず進化する人材の創出が期待できるからです。
革新的な企業組織はAIを活用して、
スキルギャップを特定し、それを埋めるための人材戦略を最適化します
AI主導のスキルデータ、人材分析、人材予測を活用し、ビジネスに即したL&Dプログラムを設計します
コンテンツの迅速な作成、よりスマートなコンテンツ推奨、個別従業員コーチングなど、全従業員を対象とした学習戦略を実施します
『知識やスキルの習得方法に革命が起こってから20年が経ち、学習のあり方はまたも変化しようとしています』と、Degreedの共同CEOであるMax Wessel氏は述べています。『AIの進歩により、初めて、世界最高のチューターをすべての学習者につけることができるようになりました。あらゆる業界、あらゆる企業、そしてあらゆる個人にとって、可能性は無限に広がっているように思えます。』
AIによって従業員の能力開発が強化されると、個々の従業員は、各自のスキル、目標、会社の優先事項に応じて、必要なことを正確に学ぶことができます。企業は、単に情報を蓄積するだけではなく、キュレーションが効果的な学習の鍵であることに気づきつつあります。そして、AIを活用してコンテンツを浮上させ、スキルに合ったラーニングパスを作成し、従業員を個別にコーチすることで、学習者が延々と探し続けなければならないというフラストレーションを感じることなく、質の高い関連性の高い教材を見つけられるようにしています。

「AIの進歩により、初めて、世界最高のチューターをすべての学習者につけることができることを想像できるようになったのです。」
ホットではないのは、仕事の人間的な側面を無視すること
AIはもはや未来的な概念ではありません。AIを使って積極的に人材プランニングや学習を再構築しています。しかし、労働力を置き換えるものではありません。先見の明のある最高学習責任者(CLO)は、AIと人間の専門知識を活用し、ビジネスを推進するために必要なスキルを労働力が確実に習得できるようにしています。
人間中心のテクノロジー
企業は、学習管理システム(LMS)を超えて、従業員が現在置かれている状況に対応するだけでなく、継続的な能力開発を促す総合的なラーニングエコシステムを構築しようとしています。組織は、孤立した研修イベントや情報提供ではなく、学習を長期的に強化するソリューションに投資し、修了率よりも従業員の関与、スキル習得状況の追跡、実世界での応用を優先しています。
最新の学習戦略では、マイクロラーニング、コーチング、ピアツーピアの知識共有を通じて、人と人とのつながりを重視しています。リーダーたちは、Degreedアカデミー、メンターシップサークル、従業員同士のディスカッションなどの体系的なプログラムを通じて従業員のエンゲージメントを促進しています。これは、ソーシャルラーニングがスキル保持と長期的な成長の鍵であることを証明しています。
グループおよびコホートベースの学習
協働学習は、説明責任、より深いディスカッション、知識の実世界での応用を促進します。従業員は、互いに学び合うことで、より多くを習得します。コホートベースの学習は、問題解決、知識共有、ネットワーキングを促進し、革新的かつ包括的な人材開発戦略の優れた要素となります。
ソフトスキルに焦点を当てる
労働者がAIを使用してより複雑なタスクを実行するにつれ、人間だけが持つソフトスキルはこれまで以上に価値が高まっています。優れたラーニング部門のリーダーは、適応力、感情的知性、クリティカルシンキング、コミュニケーションなどのソフトスキルや、成長志向の育成に投資しています。
今、ホットなのは、インパクトをもたらすスキルベースの学習
大学の学位は人生のキャリアに扉を開くかもしれませんが、スキルはビジネスを継続させます。ますます多くの企業組織が、従来の資格取得からスキルベースの学習アプローチへと移行し、従業員が実社会での成功に必要な能力を確実に習得できるようにしています。企業は、コンプライアンス研修のようにチェックボックスにチェックを入れるのではなく、ビジネス目標に沿ったスキルアッププログラムに投資し、学習をより関連性が高く、パーソナライズされ、インパクトのあるものにしています。
このアプローチは、従業員と企業の両方に利益をもたらします。従業員は履歴書以上の能力を示すことができ、企業はより賢明な採用と育成の決定を行うことができます。AIを活用したスキルトラッキングとダイナミックなラーニングパスウェイにより、L&Dチームは時代遅れの資格重視モデルから、次世代の労働力を準備する機敏でスキルファーストの戦略へと移行しつつあります。
ホットではないのは、リーダーシップ開発の無視
リーダーシップは固定された特性ではありません。継続的に磨きをかけるべきスキルセットなのです。将来のリーダーには、単なる管理職養成コースではなく、実世界での経験、意思決定の実践、ソフトスキルのトレーニングが必要です。
しかし、あまりにも多くの組織がリーダーシップ開発を一度きりのイベントとして扱い、管理職養成コースやリーダーシップ合宿を実施することで、長期的な成果を期待しています。影響力の高い組織は、フォーマルコースだけに頼るのではなく、現職のリーダーや、これからリーダーを目指す人々に、幅広い能力向上の機会を提供しています。
他のスキルと同様に、優れたリーダーシップには継続的な学習、コーチング、メンタリングが必要です。また、現実世界の経験と、進化するビジネス上の課題に適応するためのリアルタイムのフィードバックも必要です。
今、ホットなのは、予算を成功に密接に結びつけること
ラーニング部門のリーダーは、人材開発への投資をビジネス業績に結びつけることで、予算と影響力を確保しています。そうしないリーダーは、いつまでもコストセンターと見なされるでしょう。
学習が生産性、革新、従業員の定着、そして企業全体の成長にどのように貢献しているかを示そうとする場合、従来のL&D評価基準では不十分です。賢明な組織はスキル分析やパフォーマンス追跡に投資し、学習イニシアティブを主要なビジネス成果に結びつける明確なデータを優先しています。

スキル開発がビジネス成果を生む
CEMEX社は、営業生産性を強化することで純売上が14%増加しました。
COLGATE-PALMOLIVE社は、デジタル、データ、分析に関するスキルを強化し、従業員をアップスキリングすることでeコマース売上を3倍にしました。
AstraZeneca社は、活用していなかった91%のラーニングテクノロジーツールを廃止し、業務効率の向上、コスト削減、従業員体験の向上を実現しました。
ホットではないのは、ランダムな学習コンテンツの山
学習体験はすべて同じではありません。記事、動画、PDF、メモなど、大量の未整理なコンテンツの寄せ集めは、役に立つというよりも圧倒されることが多いものです。最初は知識の宝庫のように思えるかもしれませんが、構造化、キュレーション、文脈が欠如しているため、有意義な洞察を得ることが困難です。
ガイダンスや論理的展開が欠如しているため、効果的な学習体験というよりも、フラストレーションのたまる宝探しのようなものになってしまいます。
次の準備はできていますか?
今日の最も革新的な学習は、従業員とリーダーを対象としたスキルファーストです。人間によるものとAIの活用を組み合わせたものです。また、ビジネス上の成功を確実に導くために、これまで以上に総合的に測定されます。
貴社は準備ができていますか?一緒に確認してみましょう。Degreedのエキスパートと個別に1対1のミーティングを予約しましょう。

by Kathryn Casna, March 4, 2025
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