top of page
  • 執筆者の写真DISCE

さらば大量(自主)退職時代、ようこそ従業員への啓蒙時代

更新日:2023年11月27日


2021年の終わりに、各企業は優秀な人材を採用し、ポジションを埋め、The Great Resignation(大量(自主)退職)の増大する結果に対応するために奮闘しました。しかし、それはすべて悪いニュースではありません。この課題は、人材への投資から大きなROIを実現するための、2022年の最大のチャンスになるかもしれません。そのため、新年の抱負は「従業員の体験を向上させる」ことです。


そこで、Degreed LENS 2021では、マーケティングとリーダーシップの専門家であるNeil Bedwell氏とJason Averbook氏による2つのセッションを開催し、組織を繁栄させる人材を優先させることに焦点を当てました。トピックはタイムリーでした。最近のマイクロソフトの調査によると、世界の労働者の41%が今後1年以内に現在の会社を辞めることを検討していると言います。


『従業員の体験はこれまで以上に重要』とLeapgen社CEO兼共同創設者であるAverbook氏は述べています。



従業員が求めるものを与える


傾聴する。つながる。共感する。人の問題に対する答えは、必ずしも技術的、科学的であるとは限りません。心理的、感情的、つまり人間的なものである可能性があります。


『人は会社のために働くのではありません。会社は人なのです』とLOCAL社の創設パートナーであるBedwell氏は述べています。


会社が、目標と願望という感情に駆り立てられた人間の集まりであるということを認めることは、従業員の体験を改善する方法を理解するのに役立ちます。


人々はつながりを求めています。自分が大切にされていると感じたいのです。自分のする仕事にやりがいを感じたいのです。もしそうでなければ、今日の活況を呈している従業員主導の雇用市場の中に彼らには選択肢があります。


従業員のニーズを重視することは、彼らのためだけではありません。それはあなたの会社のためにもなります。従業員の満足度を維持することは収益を増やすことにつながります。離職率が低い企業は離職率が高い企業に比べて、平均利益が4倍になります。



幸せな従業員は幸せな顧客につながる


お金と時間を投資するならば、見込み客と顧客体験を向上させるために使わなければならないと考えているかもしれません。しかし、従業員に投資することでそれが実現できるとしたらどうでしょうか。


何十年もの間、企業は「完璧な」顧客体験を作り出そうとしてきました。その理想像は、リーダーシップによって決定され、従業員に指示されてきました。その結果、従業員の服装や発言など、消費者とどのように接するべきかを示す規則や手順が作られてきました。


しかし、それは消費者体験の低いレベルに対処しているだけで、根本的な原因ではありません。


高額なマーケティング、素晴らしい製品、身なりのよい従業員で顧客を獲得することができるかもしれません。しかし、たった一人のやる気のない、満たされていない従業員と顧客とのやりとりが、そのすべてを台無しにしてしまうのです。考えてみてください。もし従業員が仕事をしたくないと思っているのならば、お客様は貴社に仕事をまかせたいと思うでしょうか?


Gallup社によると、エンゲージメントされた従業員は顧客との関係を改善し、売上を20%向上させる可能性があります。従業員がサポートしている顧客と同じくらい大切にされていると従業員自身が感じれば、従業員はより良い体験を提供することができます。


Bedwell氏は、従業員がお客様の体験を創造すると言っています。実際、『従業員の体験が最大の原動力となるでしょう』と彼は言います。


従業員があなたの会社を信じていれば、お客様も信じてくれるでしょう。だから、従業員に向けてマーケティングを行うのです。組織のミッションや目的を定期的に伝え、繰り返します。正直に話し、決定に参加させ、投資しましょう。会社が気にかけており、人を中心としていることを示しましょう。


そうすれば満足している従業員の献身的なグループが何ができるかがわかるでしょう。


『従業員は勝利を生み出す聴衆です』とBedwell氏は言います。


どうすれば従業員を味方につけることができるのでしょうか?



1. 感情的なニーズを満たす


長年にわたり、(間違った方向ではありますが)感情をオフィスの外に置いてくることが期待されてきました。しかし、従業員が感情を持っていることを無視したとしても、従業員が感じることを止めることはできません。そしてそれはワークライフに影響を与えます。これが、多くの人がウェルビーイングを優先する企業に入社する理由です。


あなたもそうしたいと思っていても、何から始めればいいのかわからないのかもしれません。


Achievers社の調査では、回答者の74%が現在の会社にとどまる最大の動機として「やりがいのある仕事」を挙げ、69%が「認められること、報われること」を挙げています。また、76%の回答者が、ポジティブな企業文化を重要または非常に重要としています。調査によると「報酬そのものは、調査対象となった従業員にとって優先順位が低く、ポジティブな企業文化やキャリアアップの機会よりも低い」とされています。


なぜでしょうか?彼らは人だからです。彼らは認められたい、やりがいを感じたい、自己成長したい、ポジティブになりたいと思っています。


Bedwell氏はこれをうまくまとめています。『職場での幸福は、実際には感情的なニーズによって左右されます。』


新年を迎えるにあたり、従業員をチェックし、彼らのハードワークを認め、彼らのポジティブさをアピールしましょう。



2. 従業員の学びと成長を支援する


Degreedの調査レポート「State of Skills(スキルの現状)」によると、約半数(46%)の労働者が、アップスキリングやリスキリングへの取り組みが社内で見られない場合、会社を辞める可能性が高いと答えています。


『従業員は、力を与えられ成長することを求めています。』と、Degreed社のChief Experience OfficerであるKat KennedyはLENSの参加者に語りました。


私たちはそれをリアルタイムで目の当たりにしています。しかし、学習は単に従業員にとって有益なだけではありません。ビジネス、会社においても、大きな差別化要因となり得ます。


学習のメリットは2つあります。個人的な成長の機会は、従業員に会社に留まる理由を与え、新しいスキルや顧客獲得の可能性など、企業に競争力を与えます。もし従業員に自分を伸ばす機会を与えたならば、あなたは従業員が成し遂げることに驚くかもしれません。


『意味のあることに取り組むことで、人は進化し、組織も進化するのです。同じ方向性のコミュニティの中で、個人として進化すれば、個人の成長が集団の成長につながるのです。』

100Things社の創業者であるSebastian Terry氏は、LENSの基調講演でこのことを思い出させてくれました。



3. 従業員を信頼する


Bedwell氏は、従業員をコントロールしようとする(性悪説)と、正しいことをしてくれると信じる(性善説)よりもコストがかかることが多いと強調しました。


Bedwell氏が挙げた一例では、不正請求をなくすために従業員の経費を追跡・監視している会社が、その取り組みを削減することを決定しました。なぜか?それは、システムを不正に利用されることによる損失よりも、従業員を細かく管理するマイクロマネジメントによる損失のほうが大きかったからです。


そのような取り組みを放棄するのは恐ろしいことです。しかし、従業員を優秀ではないと思ったり、信頼できないのであれば、なぜその従業員が会社に留まるのでしょうか?従業員を信じることで、従業員は会社を信じることができます。


会社が創り出す従業員の体験は、従業員に留まってもらうだけでなく、成果を上げてもらい、会社に賛同してもらうきっかけとなります。このような体験を作り出すことができれば、この失われつつある時代に、より多くの満足度の高い、勤勉な従業員を維持することができるでしょう。


そして、すべての企業が素晴らしい従業員体験を生み出すことができれば、2022年には、大量退職時代に別れを告げ、従業員への啓蒙活動という、より快適な時代を迎えることができるかもしれません。



さらに詳しく知りたい方は


年次カンファレンス「Degreed LENS」のセッションをオンデマンド(英語)でご利用いただけます。ご登録いただくと、これらのトピックをより詳しくご覧いただけます。


また、最新の調査レポート「How the Workforce Learns」をダウンロードして、学習文化を改善し、「大量(自主)退職時代」を終わらせるためのアクションを取ることもお忘れなく。


 

By Emily Gerson, Events Copywriter

January 12, 2022

 
bottom of page